2019年度【平成31年度】大阪府公立高校入試(理科)過去問題解説

【大阪府】平成31年度/2019年度入学者高校入試選抜試験:理科の解説

大阪府の2019年3月実施の平成31年度(2019年度)入学者の公立高校入試問題の解説をしています。

受験勉強において、過去問を解くことはとても効果的な勉強法です。ぜひ、受験までに一度挑戦し、問題の傾向を掴んでおきましょう。合わせて、対策などをたてられるととても良いですね。

また、過去問で苦手な点が見つかった場合は、そこを中心に試験日当日までにしっかりと対策しておきましょう。

 

大阪府の理科問題は、難易度としては標準。 生物・物理・化学・地学がバランスよく出題されていますので、不得意分野を持っている場合は、しっかりと克服しておくと吉です。

 

 【大阪府】平成31年度一般入学者選抜の過去問はこちらから

理科の過去問題はこちら>>

 

 大阪府の2021年度(令和3年度入学者)の公立高校入試情報はこちら

 

大問1:生物

飼育しているメダカの実験の様子に沿って問に答える問題です。

問1:選択問題(動物のなかま分け)

問1:メダカと人に共通する特徴について正しい説明の選択肢を選ぶ問題です。
【・答え「ウ」】

ア…メダカは変温動物、ヒトは恒温動物

イ…メダカは卵生、ヒトは胎生で、どちらも有性生殖

ウ…メダカもヒトもセキツイ動物であり、背骨を持つ

エ…内臓が外とう膜で覆われているのは軟体動物

問2:穴埋め問題(血液と血管)

問2:観察記録の文章中の空欄にあてはまる語を記述する問題です。
【・答え a 毛細血管 b血しょう】

問3 ①:計算問題

問3 ①:文章中の空欄にあてはまる数を記述する問題です。
【・答え 12】

Qは1辺の長さが0.5cmの立方体が8個あり、立方体1つの表面積は0.5×0.5×6=1.5で1.5cmとわかる。立方体が8個あるので1.5×8=12で12cm2とわかる。

問3 ②:記述問題(消化器官)

問3 ②:文章で説明されているヒトの器官の名前について答える問題です。

 【・答え 小腸】

問4:記述問題(感覚器官)

問4:下線部㋑について、「網膜で受け取る刺激」とは何かを答える問題です。

【・答え 光】

問5:選択問題(刺激と反応)

問5:選択肢のうち、カラダの表面で受け取った刺激の信号が伝わる経路を正しく示したものを選ぶ問題です。

【・答え エ】
体外からの刺激は感覚神経によって受信され、脳やせきずいといった中枢神経を経由して運動神経に送られる。

問6 ①:選択問題

問6 ①:仮定1「容器の底や側面の色が黒いと黒っぽくなり、底や底面の色が白いと淡い茶色になる」を正しいとしたとき、どのメダカの背中も黒く見えると考えられる容器を選択肢からすべて選ぶ問題です。

【・答え ア、イ】

仮説1は容器の色によって色が変わるというものなので、容器の黒いア、イが正解

 

問6 ②:選択問題

問6 ②:仮定2「水面に差し込む光が弱いと黒っぽくなり、光が強いと淡い茶色になる」を正しいとしたとき、どのメダカの背中も淡い茶色のまま変化しないと考えられる容器を選択肢からすべて選ぶ問題です。

【・答え ア、ウ】

 仮説2は差し込む光によって色が変わるというものなので、光が弱いア、ウが正解 

問7:記述問題

問7:文章中の空欄に適している内容を「背中の色」「鳥」の2語を用いて記述する問題です。

【・答え 背中の色を川底と同じような色に変化させることで、鳥に見つかりにくくする。】

 このような環境に適応した体表面の色を保護色という。保護色の作用はカメレオンやヒラメなどにも見られる。

大問2:物理

問1:計算問題(重力と質量)

問1 ①:水を入れる前の水槽の質量をもとに、水槽にはたらく重力の大きさを求める問題です。

【・答え 20 N】

 2.0kg=2000gなので2000÷100=20で20 Nとわかる。

 

問1 ②:計算問題(重力と質量)

問1 ②:水を入れた後の水槽と水にはたらく重力の大きさが分かっているとき、この水槽を持ち上げた時の仕事の大きさを求める問題です。

【・答え 450 J】

仕事は圧力×高さで求められる。300×1.5=450で450Jとわかる。

問2:選択問題(浮力・圧力)

問2:木片が水槽の水から受ける浮力、木片が水槽の水に与える圧力の関係について考え、正しい選択肢を選ぶ問題です。

【・答え ① イ ② エ】

問3:記述問題(電磁誘導)

問3:文章中で説明された現象の名前を答える問題です。

【・答え 電磁誘導】

問4:計算問題(圧力)

問4:木片の有無によって水槽にはたらく圧力がどう変化するのかを求める問題です。

 【・答え 500 Pa】

問5:穴埋め問題(速さと運動)

問5:表を読み取り、文章中の空欄にあてはまる数を答える問題です。

【・答え a:2 b:3】

a…10cmにおけるPとRを比較して小球の速さは1.4m/sから2.8m/sに増加している。2.8÷1.4=2で2倍とわかる。

b…10cmと30cmのPを比較して木片の移動距離は1.6cmから4.8cmに増加している。4.8÷1.6=3で3倍とわかる。

問6:計算問題(速さと運動)

問6:下線部㋐、下線部㋑が正しいとしたとき、小球を斜面に沿って落下させたときの木片の移動距離を求める問題です。

【・答え 7.2 】
10cmにおけるPと比較して小球の質量は1.5倍、落下を始める位置は3倍になっている。10cmにおけるPの木片の移動距離は1.6cmであるので、1.6×1.5×3=7.2で7.2cmとわかる。

 

問7:記述問題(エネルギー)

問7:文章中に述べられている法則の名前を答える問題です。

【・答え 力学的エネルギー保存の法則(「力学的エネルギー保存」等の他の語句でも正しければ正解)】

位置エネルギーと運動エネルギーの和を力学的エネルギーという。力学的エネルギーはまさつや空気抵抗などの損失がない場合、保存される。

問8:作図問題(力学的エネルギーの保存)

問8:位置エネルギーがだけが描かれたグラフ上に運動エネルギーを描画する問題です。

力学的エネルギーが保存され、一定となるので、位置エネルギーと運動エネルギーのグラフは対称になる。

 今すぐご相談をご希望の場合はお電話がおすすめ!
受験に関するご相談・お悩みはこちら

 0120-740-100

(受付時間:10:00~22:00 /土日祝もOK)

大問3:化学

問1:記述問題(電気分解)

問1:塩化銅が電離するときの様子を化学式とイオン式で記述する問題です。

【・答え CuCl2 → Cu2+ + 2 Cl- 】

塩化銅は銅イオンと塩化物イオンに電離する。

問2:選択問題(電気分解)

問2:電気分解のしくみをもとに、適切な選択肢を選ぶ問題です。

【・答え ①ア ②エ 】

①…銅イオン Cu2+ は陽イオンなので電子が供給される陰極にて銅Cuに変化する。

②…銅Cuは赤かっ色である。古い10円玉が黒かっ色なのは酸化が進んでいて表面が酸化銅CuOなどに変化しているから

問3 ①:計算問題(酸化・還元)

問3 ①:酸化銅と炭素の化学反応をもとに、反応後に残った炭素の量を求める問題です。

【・答え 0.74 】

GさんとI先生の会話より4.00gの酸化銅と0.30gの炭素が過不足なく反応し3.20gの銅だけが残るとある。この問題では炭素の入れすぎで3.64gになったので、試験管内には銅が3.20gと残りの炭素が存在していることがわかる。残りの炭素は3.64-3.20=0.44であり、反応に使われた0.40gの炭素と合わせて、中に入れた炭素は0.30+0.44=0.74で0.74gとわかる。

問3 ②:計算問題(酸化・還元)

問3 ②:酸化銅と炭素の化学反応をもとに、反応した酸化銅の割合を求める問題です。

【・答え 60

酸化銅4.00gと炭素0.3gがx%反応したとき、酸化銅の質量は(4.00-3.20)×(x÷100)=0.08xで0.08x g減少し、炭素は(0.3-0)×(x÷100)=0.03xで0.03x gだけ減少する。よってx%反応したとき、全体は0.08x+0.03x=0.11xで0.11x gだけ減少する。いま試験管内には酸化銅4.00gと炭素0.30gで4.00+0.30=4.30より4.30gの物質が存在する。反応後の質量は3.64gであるので、4.30-3.64=0.66より、反応によって0.66gだけ減少している。よって0.11x=0.66をといてx=60より、60%とわかる。

問4:穴埋め問題(酸化・還元)

問4:文章中の空欄にあてはまる物質の名前を答える問題です。

【・答え ⓐ 炭素 ⓑ 酸化銅 】

ⓐⓑ…物質が酸素と化合することを酸化、物質が酸素を奪われることを還元という。この反応の反応式は2CuO + C → 2Cu + CO2であり、反応を経て炭素は酸素と化合しており、銅は酸素が奪われていることが分かる。

問5 ①:記述問題(酸・アルカリ)

問5 ①:中性の水溶液のpHを答える問題です。

【・答え 7

中性のpHは7、7より小さいと酸性、7より大きいとアルカリ性である。

問5 ②:記述問題(酸・アルカリ)

問5 ②:文章中の空欄にあてはまる物質の名前を表から選んで記述する問題です。

【・答え 塩化ナトリウム 】
表にある物質のうち塩化ナトリウムと砂糖は水にとけて中性を示す。塩化ナトリウムは電解質なので非電解質であるBは砂糖と分かるのでCは塩化ナトリウム

問5 ③:化学式

問5 ③:Eの水溶液・無色透明の液体という情報から推測し、その物質の化学式を記述する問題です。

【・答え H2O 】

炭酸水素ナトリウムは加熱すると水と二酸化炭素と炭酸ナトリウムになる。このうち無色透明の液体に当てはまるのは水H2Oである。反応式は2NaHCO3 → H2O + CO2 + Na2CO3であらわされる。

問5 ④:記述問題

問5 ④:図の方法で得られる気体について、水蒸気以外の気体の名前を記述する問題です。

【・答え アンモニア 】

Aは水に溶けて酸性を示すことから塩化アンモニウムNH4Clであることが分かる。水酸化カルシウムCCa(OH)2との反応の反応式は2NH4Cl + Ca(OH)2 →CaCl2 + 2H2O + 2NH3であり、アンモニアNH3が発生することが分かる。なお、この反応は吸熱反応である。

問5 ⑤:記述問題

問5 ⑤:下方置換法や上方置換法で得られない気体の特徴を記述する問題です。

【・答え 空気より密度が小さく、水に溶けやすい。】

上方置換で集める気体はアンモニアが代表的である。

大問4:物理-天体

問1:選択問題(太陽系)

問1:太陽系の惑星の太陽からの軌道の順番をもとに、金星の位置として正しい選択肢を選ぶ問題です。

【・答え f】

金星について、文中より地球と平均密度がほぼ同じとわかるのでfとgが該当する。また水星と火星は地球よりも大きさが小さいので、地球より赤道半径が小さいeとgが該当する。よって水星はg、火星はe、そして金星はfとわかる。

問2:選択問題(太陽系・惑星)

問2:木星・土星・天王星・海王星などの惑星の共通した特徴をもとに、正しい選択を選ぶ問題です。

【・答え ア】

ア…木星型惑星はa,b,c,dが該当し、いずれも平均密度は小さい。またいずれも質量は大きい。よって適当。

イ…水素が大気の主たる成分である。よって不適当。

ウ…いずれも太陽系外縁天体ではない。よって不適当。

エ…木星型惑星はすべて環が存在する。よって不適当。

 

問3:記述問題(太陽系・惑星)

問3:金星の大気の主な成分について答える問題です。

【・答え二酸化炭素】

問4:選択問題(星の日周運動と年周運動)

問4:季節による太陽の日周運動の変化をもとに、正しい選択肢を選ぶ問題です。

【・答え ウ 】
冬から春にかけて日の入りの時間は遅くなり、日の入りの位置は北寄りになっていく。よってウが適当。

問5:選択問題(星の日周運動と年周運動)

問5:季節により移動する天体の位置を考え、金星の位置として正しい場所を選ぶ問題です。

【・答え 1月9日…C 10月25日…D 】

1月9日…文中より10月頃までは夕方に金星が観測されるとある。よって2月には金星は図ⅡのCからDの間にあることがわかる。よってCが適当。

10月25日…文中より11月頃は明け方に金星が観測されるとある。よって11月頃には金星は図ⅡのDからAの間にあることが分かる。よってDが適当。

問6:選択問題(金星の見え方)

問6:金星と地球の位置をもとに、地球からの金星の見え方として正しい選択肢を選ぶ問題です。

【・答え イ】
日の入りの時の金星と太陽の角度が45度なので金星のちょうど半分が観測される。よってイが適当。

問7:計算問題(星の日周運動と年周運動)

問7:地球の公転と星座の見え方をもとに、オリオン座のデルタ星が真南から真西に沈むまでの時間を求める問題です。

【・答え 6時間 】
天体は1時間に15度ずつ移動する。真南から真西まで90度なので90÷15=6で6時間とわかる。

問8:計算問題(季節による南中高度の変化)

問8:季節による星座の位置をもとに、オリオン座のデルタ星が午前2時に沈む月を求める問題です。

【・答え 2月 】
天体は観測時間が同じときが1ヵ月で30度(1日で1度)西に移動する。また1日の間に1時間で15度西に移動する。問題では、4月30日と比較して5時間沈むのが遅くなっているので、75度西に移動していることが分かる。よって4月30日から75度東に移動している日、すなわち4月30日から2ヵ月と15日前の日である2月15日が適当である。よって2月が正解となる。

問9:記述問題

問9:公転軌道をもとに、金星が夏の真夜中に見られる理由を記述する問題です。

【・答え 火星は、地球の公転軌道の外側を公転しているから。】

月が太陽からみて地球の外側にあるとき、すなわち太陽―地球―月という位置関係にあるとき、真夜中には満月が観測される。同様に火星が太陽から見て地球の外側にあるとき、真夜中に火星が観測される。太陽からみて地球より外側にある惑星や衛星はすべて真夜中に観測できる日が存在する。

志望校に合わせた受験対策なら、やる気アシストにお任せ下さい!

家庭教師のやる気アシストでは、毎年スタッフが関西エリア各府県の入試問題を分析し、例年の傾向や次年度に向けての対策を行っています!

 

教育の現場は時代に合わせて目まぐるしく変化していくため、毎年対策を考えていく必要があります。「家庭教師って塾に比べて受験対策とかしっかりしてくれるの…?」とご質問いただくことも多いですが、ご安心ください!家庭教師だからこそ、お子さんの志望校、志望校の傾向など個々に合わせてより細やかなサポートをすることができるんです!

 

受験指導について気になることやわからないことがあればまずはアシストまでご連絡ください。専門スタッフがお子さんの受験勉強についてご相談に乗らせていただきます! 

 今すぐご相談をご希望の場合はお電話がおすすめ!
受験に関するご相談・お悩みはこちら

 0120-740-100

(受付時間:10:00~22:00 /土日祝もOK)

アシストの指導方法がじっくり見れる!知れる!無料の体験授業実施中

アシストの無料体験授業では、お子さんの志望校についてはもちろん、お子さんの状況と志望校を照らし合わせながら勉強のやり方やコツをアドバイスしています!

 

受験生指導の経験豊富なスタッフがお伺いして、お子さんにぴったりのやり方をアドバイスするから「これならできそう!」とやる気がアップすること間違いなしです!

 

保護者の方にも近くでお子さんの勉強を見てもらう機会になるので、親子で受験の見通しを持つことができ、モチベーションも上げられる好評の内容になっています。まずはお気軽にご相談ください!

 

家庭教師は初めてという保護者様へもしも色々な勉強法をご検討中であれば、一番にお電話ください。やる気アシストでは、家庭教師を受けたことが無い方にも安心して始めて頂けるように、細やかな疑問、質問にも分かりやすくお答えしています。どうぞお気軽にお電話ください。

『家庭教師ってどんな感じ?』『体験だけでもいいの?』『今の勉強方法と比べてみたい』そんな気持ちを持っている保護者さまほど、お役に立てる自信がありますのでお気軽にご相談ください。
私たちやる気アシストは、勉強で悩んでいるお子さんや保護者さまにとって、『無料の体験授業』がこれから大切な一歩を踏み出すキッカケ になれば嬉しいです。

 

 よく読まれている記事