【公民】日本国憲法まとめ

皆さんが生活する中で様々なルールがありますね。

それは、家の中のルール、学校での校則と呼ばれるルール、公園で遊ぶ時のルール、電車に乗っている時のルールなど…世の中はルールで溢れています!

その中で、国が決めたルールってものがあります。それは法律と呼ばれるものです。法律は国民に対して様々なルールを課しています。例えば、交通ルールを守らなければいけない、販売物を盗んではいけない、税金を納めなければいけない、仕事の最低賃金や労働時間を守らなければいけないなど…とてつもない量の法律によって私たちの生活のルールが作られています。そのルールの中で私たちは生きているのです。

では、法律は好き勝手に作られるのかというと、そんなことはありません。それは憲法というものがあるからです。

憲法とは?

憲法とは何でしょうか。

一言で言うと、

「国家の統治体制の基礎を定めるもの」

です。すなわち、一番強い力を持つルールであり、逆らうことができないものです。それは法律であっても同じです。憲法に書いてあることからはみ出してしまう内容の法律は作ることが出来ません。

日本の憲法

日本には日本国憲法と呼ばれる憲法があります。

これは1946年11月3日に公布され、1947年5月3日に施行されました。

 

この憲法は3つの基本原則から構成されています。

それは

  • 国民主権
  • 基本的人権の尊重
  • 平和主義

です。

この3つは非常に大事なので、絶対に覚えてください!

では、それぞれについて説明しましょう。

国民主権

国民主権とは、国民に主権がある、ということです。

主権とは国家の主体の事で、国家を構成する機関のことです。国民主権というのは、すなわち、国家を構成する機関が国民によって運営されるという事です。

この原則があることで、国民は立候補することで政治家になることが出来るし、投票することが出来るし、国民投票によって憲法を改正したりすることもできるなど、政治に関心を持ち、積極的に参加する責務があるのです。

平和主義

世界の憲法の中でも日本に特別なものは平和主義というものです。日本は戦争や紛争に対して反対を表し、戦力を保持せず、恒久的に戦争に参加しないという主義です。

この原則は太平洋戦争で敗戦してこの憲法が作られたことに根源があります。

平和主義の元、日本は国軍を持たず、この憲法が施行されてから現在まで戦争への直接的な参加はしていません。

ところが、日本には自衛隊という戦力を持つ組織があるなど、問題点も指摘されています。

基本的人権の尊重

基本的人権の尊重とは、基本的人権(自由権・社会権)を国として永久に保障し、それを保ち続ける努力をしなければならないという原則です。

基本的人権では様々な権利を保障していますが、その主な部分を紹介しようと思います。

自由権

日本国憲法では、

  • 生命・身体の自由

何の物理的縛りが無く、自由に動くことが出来る。犯罪をしても法に則って扱われる。

  • 精神の自由

自由に物事を考えたり、信じたり、それを伝えたりすることが出来る。

  • 経済活動の自由

自由に住む場所・仕事を選び、財産を持つことが出来る。

 

 

の3つが規定されています。身分など関係なく、自分の思ったように思ったことが出来るということですね。

社会権

日本国憲法では、

  • 生存権

健康的で文化的な最低限度の生活を営む権利をもつ。

  • 教育を受ける権利

教育を受けることが出来る。

  • 勤労の権利

労働者は職業を自由に選択し、好ましい条件で勤労する権利をもつ。

 

の3つが規定されています。生存権を保障するために、生活保護とよばれる制度が存在していたり、教育を受ける権利を保障するために、義務教育が無償化されていたりします。

また、労働の権利では、団結権、団体交渉権、団体行動権の3つが定められており、経営者側と労働者側が対等に交渉することを認めています。

 

これらのような、社会的・文化的に生きるための保証を社会権で定めているのです。

 

他にも、参政権、環境権など様々な権利が保障されています。

公共の福祉

ここで認められている基本的人権はある場合を除き、保障されるとされています。その例外となるのが公共の福祉です。

公共の福祉とは、社会全体の共通の利益のことで、この為に人権が守られないことはあります。例えば、道路を作ったり、鉄道を作ったりする場合です。

道路を新しく作ろうとなると、いくら住宅などが無い場所を選んでも、どうしても突き当たってしまうことがあります。それを「社会の利益だから、申し訳ないけど立ち退いてね!」という形で立ち退かせて道路を敷く、という事は今でも実際にあります。

 

この公共の福祉は、自由権を冒してしまうものとなるので、濫用してはいけないと決まっています。

国民の義務

憲法には「権利」が書かれているだけでなく、「義務」も書かれています。義務とは、しなければならないこと、という事です。憲法に多くの人権を認めているのだから、しなければいけないことはしなさい!という事です。

これを国民の義務と言います。国民の義務は3つあります。

教育の義務

保護者がその子供に対して教育を受けさせる義務です。要するに、「親は子供を働かせたりするのではなく、学校に行かせなきゃダメ。」という事です。ただ、子供が不登校になったりする家庭もありますが、義務違反かというと、そこまで追及されることはありません。

勤労の義務

勤労の義務は、「仕事をする義務があるよ。」というものです。これは強制労働を強いるものではありませんから、仕事をしないからダメ!という事はありません。

納税の義務

「国や地方自治体に税金を納める義務があるよ。」ということです。税金とは、国や市町村が運営する為に必要なお金として徴収するものです。これらによって国という組織を維持して発展させられるのだから、納めてくださいね、ということです。これは、上の2つと異なり、ちゃんと納めないと罰があります。

まとめ

日本国憲法ってどんなものなのか分かって頂けたでしょうか?

これらの基本的な権利と義務を決定することによって、法律で権利を脅かしたりするものは作られないようになっています。

そして、日本人はこの憲法で定められた内容をしっかり理解しておく必要があります!(少なくとも、3つの基本原則は絶対に覚えてください!)

最後までお読みいただきありがとうございました。

他にも様々なお役立ち情報をご紹介しているので、ぜひご参考にしてください。

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私たちはいま、日本という国で生活しています。そこで私たちは自由に生きることが出来ています。

もしかしたら「自由なんかない!」と思う人もいるかもしれません。しかし、誰もがしっかり自由を享受して生きています。

なぜなら私たちの誰もが「人権」と呼ばれる権利を有しているからです。

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