【国語】竹取物語

前回はいろは歌を題材に、古文の基本について学んでいきました。

今回は竹取物語を分かりやすく解説していきます。授業や定期テストの対策にご活用ください。

1.竹取物語とは

さて早速ですが、今回の題材である竹取物語を見ていきましょう!皆さんに一番なじみが深いのは「かぐや姫」というと分かる方がいらっしゃると思います。

竹取物語は平安時代前半に成立したと言われる現存する最古の物語文です。作者は不明で伝わっていません。

登場人物は以下の通りです。

  • おじいさん(翁【おきな】)
  • おばあさん(媼【おうな】)
  • かぐや姫
  • 貴公子(貴族)5人
  • 天人

あらすじは、以下のような流れです。

  1. 翁が竹の中から女の子を発見
  2. かぐや姫が三カ月で大人に成長
  3. 貴公子5人が、結婚の申込
  4. かぐや姫が5人にそれぞれに課題を与える
  5. 天人の迎えで、かぐや姫が月に帰る
  6. かぐや姫が残した不死の薬を燃やす

さて、次章からは本文の解説に入っていきたいと思います!

2.かぐや姫の誕生

ここからは各場面に区切って、竹取物語の解説をしていきたいと思います。

この場面のあらすじは以下です。

  1. 「竹取の翁」と呼ばれている翁がいた。翁は竹を色々なことに使っていた。
  2. いつもの竹林に行くと、光っている武がある。
  3. その竹の中を見てみると、女の子が座っていた。

歴史的仮名遣い

今は昔、
竹取の翁といふ者ありけり。
野山にまじりて竹を取りつつ、
よろづのことに使ひけり。
名をば、
さぬきの造(みやつこ)となむ言ひける。

その竹の中に、

もと光る竹なむ一筋ありける。
あやしがりて、
寄りて見るに、筒の中光りたり。
それを見れば、三寸ばかりなる人、
いとうつくしうてゐたり。

現代仮名遣い

今は昔、
竹取の翁とい者ありけり。
野山にまじりて竹を取りつつ、
よろのことに使けり。
名をば、
さぬきの造(みやつこ)となける。

その竹の中に、

もと光る竹な一筋ありける。
あやしがりて、
寄りて見るに、筒の中光りたり。
それを見れば、三寸ばかりなる人、
いとうつくしうてたり。

現代語訳

今となっては昔のことだが
竹取の翁と呼ばれる人がいた。
翁は野山に入って竹を取っては
色々なことに使っていた。
名前を
さぬきの造と言った。

その竹の中に、
根元が光る竹が一筋あった。
翁が不思議に思って
寄って見てみると、筒の中が光っている。
それを見ると、約9センチ位のの人が
とてもかわいらしく座っていた。


この場面での重要語句

  • 今は昔→今となっては昔のことだが
  • あやしがる→不思議に思う
  • いと→とても
  • うつくし→かわいい

3.蓬莱の玉の枝

この場面でのあらすじは以下になります。

  1. 車持(くらもち)の皇子(みこ)の試練は、「蓬莱(ほうらい)の玉の枝」を持ってくること。
  2. 車持の皇子は、出かけたように見せかけて、すぐに逆戻りして、職人たちと三年かけて偽物を作る。
  3. 出来上がった偽物をかぐや姫の家に持っていき、ウソの冒険の話をする。

歴史的仮名遣い

これやわが求むる山ならむと
思ひて、さすがに恐ろしく
おぼえて、山のめぐりを
さしめぐらして、
二、三日ばかり見歩(あり)くに、

天人のよそほひしたる女、
山の中より出(い)で来て、
銀(しろがね)の金鋺(かなまる)を持ちて、
水を汲み歩(あり)く。

これを見て、船より下りて、
この山の名を何とか申すと問ふ。
女、答へていはく、
これは、蓬莱の山なりと答ふ。
これを聞くに、
うれしきことかぎりなし。

その山見るに、
さらに登るべきやうなし。
その山のそばひらをめぐれば、
世の中になき花の
木ども立てり。

金(こがね)、銀(しろがね)、瑠璃(るり)色の水、
山より流れ出(い)でたり。
それには、色々の玉の橋
わたせり。
そのあたりに照り輝く木ども立てり。

その中に、この取りて持ちて
まうで来たりしは、
いとわろかりしかども、
のたまひしに
違(たが)はましかばと、
この花を折りてまうで来たるなり。

現代仮名遣い

これやわが求むる山なら
て、さすがに恐ろしく
おぼえて、山のめぐりを
さしめぐらして、
二、三日ばかり見歩くに、

天人のよそおいしたる女、
山の中より出で来て、
銀の金鋺を持ちて、
水を汲み歩く。

これを見て、船より下りて、
この山の名を何とか申すと問
女、答ていく、
これは、蓬莱の山なりとことう
これを聞くに、
うれしきことかぎりなし。

その山見るに、
さらに登るべきようなし。
その山のそばらをめぐれば、
世の中になき花の
木ども立てり。

金、銀、瑠璃色の水、
山より流れ出でたり。
それには、色々の玉の橋
わたせり。
そのあたりに照り輝く木ども立てり。

その中に、この取りて持ちて
もうで来たりしは、
いとわろかりしかども、
のたまひしに
ましかばと、
この花を折りてもうで来たるなり。

現代語訳

「これが、私が探し求めていた山だろう」と
思って、やはり恐ろしく
思って、山の回りを
こぎめぐらせて、
二、三日ほど様子を見てまわっていると、

天人の格好をした女が、
山の中から出てきて、
女は銀のお椀を持って、
水をくんで過ごしている。

私はこれを見て、船から降りて、
「この山の名を何と言いますか」と聞いた。
女が答えて言うに、
「これは、蓬莱の山です」と答えた。
これを聞いて、
私は嬉しくてたまらなかった。

私はその山を見ると、

全然登れそうにない。

その山の側面をめぐれば、
人間世界にはない花の
木々が立っている。

金色、銀色、瑠璃色の水が、
山より流れ出ている。
それには、色々な色の玉で出来た橋が
かかっている。
その辺りに、光り輝く木々が立っている。

その木の中で、この取って持って
参りましたのは、
とても悪いものなのだけど、
かぐや姫がおっしゃったものと
違っていてはだめだろうと思って、
この花を折って帰って参りました。


この場面での重要語句

  • さすがに→やはり
  • よそほひ→格好
  • さらに→全然~ない
  • のたまふ→おっしゃる

4.月からの迎え

この場面のあらすじは以下です。

  1. 帝はたくさんの兵士を翁の家に送り、かぐや姫を守ろうとする。
  2. 八月十五日の真夜中、月から迎えにやって来た天人に、人々はかなわない。
  3. 大泣きする翁をかわいそうに思ったかぐや姫は、手紙を残すことにする。

歴史的仮名遣い

中に心さかしき者、
念じて射むとすれども、
他ざまへ行きければ、
あひも戦はで、
心地ただしれにしれて、
まもりあへり

嘆かせ奉(たでまつ)らぬほどまで
侍(はべ)らで、
過ぎ別れぬること、返す返す
本意(ほい)なくこそおぼえ侍れ。

脱ぎ置く衣(きぬ)を
形見と見たまへ。
月の出(い)でたらむ夜は、
見おこせたまへ。
見捨てたてまつりてまかる、
空よりも落ちぬべき心地する。

現代仮名遣い

中に心さかしき者、
念じて射とすれども、
他ざまへ行きければ、
も戦で、
心地ただしれにしれて、
まもりあ

嘆かせ奉らぬほどまで
侍らで、
過ぎ別れぬること、返す返す
本意なくこそおぼえ侍れ。

脱ぎ置く衣を
形見と見たま
月の出でたら夜は、
見おこせたま
見捨てたてまつりてまかる、
空よりも落ちぬべき心地する。

現代語訳

中には心が強い人が、

我慢して射ようとするけれど、
全然違う所へ飛んで行ってしまったので、
もう戦わないで、
心は、何かに奪われたようになって、
人々は天人を見つめている。

(翁と媼を)悲しませないで済む時まで
一緒にいられず、

時が過ぎ分かれることを、繰り返し
残念に思います。

私(かぐや姫)の脱いで置いていく着物を
形見としてください。
月が出ているような夜には、
月の方を見てください。
私は、見捨てて、行きますのは、
空から落ちてしまう気持ちがします。


この場面での重要語句

  • さかし→強い
  • まもる→見つめる
  • 本意なし→残念

5.天の羽衣

この場面のあらすじは以下です。

  1. 天人は「天(あま)の羽衣(はごろも)」と「不死の薬」を持っていた。
  2. 「天の羽衣」によって心が変わってしまう前に、かぐや姫は帝に手紙を書く。
  3. 天人が「遅い!」とイライラするが、かぐや姫は落ち着いている。

歴史的仮名遣い

天人の中に、
持たせたる箱あり。
天の羽衣入(い)れり。
またあるは、不死の薬入れり。

一人の天人言ふ。
「壺なる御(おほん)薬奉(たてまつ)れ。
きたなき所のもの
聞こしめしたれば、
御心地悪(あ)しからむものぞ。」
とて、持て寄りたれば、

いささかなめ給(たま)ひて、

少し形見とて、
脱ぎ置く衣(きぬ)に包まむとすれば、
ある天人包ませず、
御衣(みぞ)を取り出でて
着せむとす。

その時にかぐや姫、
「しばし待て。」と言ふ。
「衣(きぬ)着せつる人は、
心異(こと)になるなりといふ。
もの一言、言ひ置くべきこと
ありけり。」と言ひて、文(ふみ)書く。

天人、「遅し。」と心もとながり給ふ。
かぐや姫、
「物知らぬこと、なのたまひそ。」
とて、いみじく静かに、朝廷(おおやけ)に
御文(おほんふみ)奉りたまふ。
あわてぬさまなり。

現代仮名遣い

天人の中に、
持たせたる箱あり。
天の羽衣入れり。
またあるは、不死の薬入れり。

一人の天人言
「壺なる御薬奉れ。
きたなき所のもの
聞こしめしたれば、
御心地悪(あ)しからものぞ。」
とて、持て寄りたれば、

いささかなめ給て、

少し形見とて、
脱ぎ置く衣に包まとすれば、
ある天人包ませず、
御衣を取り出でて
着せとす。

その時にかぐや姫、
「しばし待て。」と言
「衣着せつる人は、
心異になるなりとい
もの一言、言置くべきこと
ありけり。」と言て、文(ふみ)書く。

天人、「遅し。」と心もとながりたもう
かぐや姫、
「物知らぬこと、なのたまそ。」
とて、いみじく静かに、朝廷に
御文奉りたもう
あわてぬさまなり。

現代語訳

天人の中に、
持たせている箱がある。
「天の羽衣」が入っている。
また一方には、「不死の薬」が入っている。

一人の天人がかぐや姫に言うには、
「壺にあるお薬を、召し上がれ
汚い世界(人間界)のものを、
召し上がっていたのだから、
ご気分が悪いことでしょうね。」
と言って、天人が薬を持って近寄ると、

かぐや姫はちょっとお舐めになって、
少し形見にと、
脱いで置いた着物に、薬を包もうとすると、
そこにいる天人は包ませないで、
着物を取り出して
着せようとする。

その時にかぐや姫は、
「少し待ちなさい。」と言う。
かぐや姫は「着物(羽衣)を着た人は、
心が変わってしまうと言います。
一言、言い残すべきことが
あります。」と言って、手紙を書く。

天人は、「遅い。」とイライラしていらっしゃる。

かぐや姫は、
「情理の分からないことを、おっしゃるな。」
と言って、とても静かに、
お手紙を差し上げなさる。
かぐや姫は落ち着いている様子である。


この場面での重要語句

  • 奉る→召し上がる
  • 心もとながる→イライラする
  • 朝廷→帝(天皇)

6.ふじの山

この場面のあらすじは以下です。

  1. かぐや姫は月に帰る前に、帝に「不死の薬」を置いていった。
  2. 帝は家来に命令して、一番天に近い山で、「不死の薬」を燃やさせる。
  3. この山は兵士がたくさん来たことから、「ふじの山」と名付けられた。

歴史的仮名遣い

御文(おんふみ)、不死の薬の壺並べて、
火をつけてもやすべきよし
仰(おほ)せ給ふ。

そのよし承(うけたまは)りて、
士(つはもの)どもあまた具して
山へ登りけるよりなむ、
その山を「ふじの山」とは名づけける。

その煙、いまだ雲の中へ
立ち上るとぞ、言ひ伝へたる。

現代仮名遣い

御文、不死の薬の壺並べて、
火をつけてもやすべきよし
仰せ給

そのよし承りて、
士どもあまた具して
山へ登りけるよりな
その山を「ふじの山」とは名づけける。

その煙、いまだ雲の中へ
立ち上るとぞ、言たる。

現代語訳

帝は、お手紙と、不死の薬の壺を並べて、
”火をつけて燃やしなさい”ということを
使者におっしゃった。

使者はその内容を承って、
兵士たちを、たくさん連れて
山に登ったということから、
その山を「ふじの山」と名付けた。

その煙は、まだ雲の中へ
立ち上っていると、言い伝わっている。


この場面での重要語句

  • 具す→連れて
  • 「ふじの山」の由来→士が富む山(兵がたくさんいる山)

最後までお読みいただきありがとうございました。

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