尼崎市が発行する不登校の子ども理解・支援ハンドブック

この記事は以下のサイトを参考にしています。

https://www.city.amagasaki.hyogo.jp/res/projects/default_project/_page/001/031/987/handbook.pdf

尼崎市は不登校のお子さんや保護者さまの不安を和らげ、不登校の理解と支援につながる、ひとつの道しるべになるようにハンドブックを作成しています。
このハンドブックを通して、不登校のお子さんや保護者さまのみなさんに寄り添い、不登校について前向きな気持ちで一緒に考えていきたいと作成に至ったそうです。
今回はこのハンドブックの内容を紹介していきたいと思います。

目次

尼崎市が考える不登校のお子さんの状態表

お子さまの意思を十分に尊重しつつ、その状況によっては休養が必要な場合があることに留意し、お子さまの状況に応じた支援を行うことが大事です。下記の表に状況と支援例をまとめています。お子さまにすべてがあてはまることはありませんが、一つの目安として活用していただければと思
います。

状態状況登校外出ご家庭での支援例
0・登校渋りがみられる
・朝起きづらい
できるできる『お子さまへのエンパワメント(励まし)』
『学校との相談関係強化』
1・欠席が目立つようになる(週1~2日)『相談機関(いくしあ等)へ相談』
『別室対応への相談』
2・週の半数以上が欠席
・身体症状を訴える
『専門家と相談』
3・定期的(習い事、学習塾等)に通える場所がある。できない『サテライト教室』『ほっとすてっぷ』への通級
4・定期的に通える場所はないが、外出は比較的自由にできる『ハートフルフレンド』の利用
学校外教室の見学
5・外にはほとんど出ないが、家では落ち着いた生活ができているできない『オンラインによる教育相談』『ハートフルフレンド』の利用検討
6・自室から出ず、家族との関わりが少ない『見守りおよび生活の安定』
『相談機関(いくしあ等)へ相談』

不登校のお子さんは、上記の表の0~6の状態が波のように現れます。
いまは1,2でも5,6の状態になることもありますし、いまが5,6の状態でも改善して1,2の状態になることもまたあります。
つまり、大切なのは、お子さんがどの状態であるのかを見極め、その状態にあった支援を行うことです。

具体的な対応例

それでは上記の表にあるご家庭での支援例について具体的に紹介していきたいと思います。

お子さまへのエンパワメント(励まし)

登校渋りは、学校生活へ向かうエネルギーが減りつつあるサインです。肯定的な言葉がけを増やし、お子さまのエネルギーを高めていきましょう。
登校渋りの理由は、なかなか特定しづらく、本人もわからないケースも多いです。本人の意思に反して、何度も理由をきくことは、逆にエネルギーを奪うことにつながります。
「学校へ行きたくないよ・・・・」 に対して、「どうして?」と理由を尋ねるよりも、「お父さん(お母さん)も、何度もそう思ったことあったよ」と共感的に受け止めてあげるとよいと思います。

学校との相談関係強化

お子さまへのエンパワメント(励まし)は、家庭だけでなく、一日の多くを過ごす学校においてはより大事となります。登校渋り「学校行きたくないな」がありましたら、早めに学校までお知らせください。

相談機関(いくしあ等)へ相談

お子さまにエンパワメントをしているけれど、なかなか状態が上向かない。これからどのようにしていくとよいのだろう。本人も保護者さまも少しずつ不安が高まっていくかもしれません。そのような場合は、相談機関へ相談し、本人・保護者さまともに不安を和らげていきましょう。おもな相談機関としては、スクールカウンセラー、子どもの育ち支援センター『いくしあ』があります。

専門家と相談

腹痛や頭痛といった身体症状がでている場合は、医療機関の受診(専門家との相談)が大事です。最近は、一般小児科外来と小児心療内科を併置する医院も増えてきています。

学校外教育機関(ほっとすてっぷ・サテライト教室等)の利用

比較的外出が容易にできる状態までエネルギーが回復してきたら、お子さまの興味に沿って、『ほっとすてっぷ』や『サテライト教室』、学校行事への参加などを勧めてみます。状態によっては、興味をもった教室(ほっとすてっぷ・サテライト教室等)の見学に行ってもよいかもしれません。

『ハートフルフレンド』の利用

尼崎市内の特定の場所(ほっとすてっぷ等)へ通うことに抵抗感がある場合は、学生ボランティアや社会人による訪問支援『ハートフルフレンド』を利用してみるのもよいかもしれません。

見守りおよび生活の安定

一日中何もしない、寝てばかりいるなど怠けているように見られますが、エネルギーが切れて動きたくても動けない状態です。いろいろなものに興味が持てなくなり、入浴回数も減ってくるのもこの時期です。エネルギーが補充されるのを待つ時期ととらえ、睡眠時間や食事の確保など、生活の安定を優先します。無理やり部屋から出す、会話を強いる等、本人がエネルギーを使うようなことは避けましょう。

尼崎市の教育支援室『ほっとすてっぷ』とは

教育支援室『ほっとすてっぷ』は、尼崎市教育委員会が設置する不登校のお子さまを対象とした学校以外の学びの場です。学校に行きたくても行けないお子さまの居場所として、段階的な社会的自立を支援していきます。
現在、尼崎市内には3か所あり、通級ができない場合はオンラインによる教育相談や学習支援もあります。

名称活動日所在地
ほっとすてっぷEAST月~金子どもの育ち支援センター内
(尼崎市若王寺 2-18-6)
ほっとすてっぷWEST月~金地域総合センター水堂内
(尼崎市水堂町 2-35-1)
ほっとすてっぷ SOUTH月~金大庄北生涯学習プラザ内
(尼崎市大島 3-9-25)

入級までのステップ

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学校へ連絡

学校との連絡が難しい場合は、「いくしあ内 こども教育支援課」06-6409-4995にご連絡でも大丈夫とのことです。

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入級したい教室見学

教室の見学は、お子さまと保護者さまとなっていますが、状況に応じて保護者さまのみの見学も可能だそうです。

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入級面談

入級面談は、お子さま、保護者さま、教室責任者、教育委員会、学校関係者となっていますが、お子さまの状況に応じて面談参加のメンバーが変わるそうです。

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入級

面談の結果、入級が適切となれば、開始となります。

尼崎市の学習支援室『サテライト教室』について

学習支援室『サテライト教室』は、尼崎市教育委員会が設置する不登校のお子さまを対象とした学校以外の学びの場です。不登校児童生徒の身近な居場所、学習の場として、地域の生涯学習プラザ等を活用して、こども自立支援員が学習支援や教育相談を行います。
地区担当のこども自立支援員が、週 2 回 2 時間程度の学習支援を行います。学習内容については、ご自身で用意して、自学自習となっています。

名称活動日所在地
武庫東生涯学習プラザ火曜日 午前 10 時から午後 0 時まで
水曜日 午後 1 時から午後 3 時まで
尼崎市武庫之荘8-1-1
園田西生涯学習プラザ火曜日 午前 10 時から午後 0 時まで
水曜日 午後 1 時から午後 3 時まで
尼崎市食満2-1-1
立花北生涯学習プラザ火曜日 午前 10 時から午後 0 時まで
水曜日 午後 1 時から午後 3 時まで
尼崎市塚口町3-39-7
小田北生涯学習プラザ火曜日 午前 10 時から午後 0 時まで
水曜日 午後 1 時から午後 3 時まで
尼崎市潮江1-11-1
中央北生涯学習プラザ火曜日 午前 10 時から午後 0 時まで
水曜日 午後 1 時から午後 3 時まで
尼崎市東難波2-14-1
小田南生涯学習プラザ金曜日 午前 10 時から午後 2 時まで尼崎市長洲中通1-6-10
大庄北生涯学習プラザ火曜日 午前 10 時から午後 0 時まで
水曜日 午後 1 時から午後 3 時まで
尼崎市大島3-9-25
成良中学校琴城分校月曜日~木曜日の午前 10 時から午後 2 時まで尼崎市南城内10-2

『ハートフルフレンド』とは

不登校やひきこもり傾向のお子さま及び教育支援室に対して、大学生や社会人がボランティアとして家庭や学校等を訪問し、お子さまとのふれあいを通じて支援を行います。

尼崎市での活動内容

おもに家からの外出が困難なお子さまの家庭を訪問し、お子さまに寄り添った活動(会話・スポーツ・絵を描く・ゲーム・散策等)を行い自主性やコミュニケーション力、社会性を育みます。
また、お子さまに合わせて教育支援室『ほっとすてっぷ』や学習支援室『サテライト教室』でも学習支援を行います。

尼崎市で不登校でお悩みの方の力になりたいです

今回は尼崎市の不登校のお子さんへの理解・支援ハンドブックを紹介してきました。家庭教師のやる気アシストにはひきこもり支援相談士の資格をもったスタッフがいるので、他の家庭教師会社よりも手厚いサポートが可能です。

もちろん不登校のお子さんだけではなく、家庭教師のやる気アシストは尼崎市で「定期テストや入試・受験対策に強い」家庭教師として、小学1年生から高校3年生のお子さんを対象に、ご自宅に伺い勉強の指導を行っています。
少しでも興味を持って下さった方はこのページをご覧いただけますと幸いです。

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