堺市の全国学力・学習状況結果について

この記事は以下のサイトを参考にしています。

https://www.city.sakai.lg.jp/kosodate/kyoiku/gakko/gakuryoku/chousa/gakuryokuchosa25.files/gaiyou.pdf

堺市は全国学力・学習結果を分析し、全国との差異を出し結果をまとめています。
今回は平成25年度に行った調査の結果とその分析を紹介していきたいと思います。

目次

堺市内の対象学年及び受験生徒数

国語A国語B算数・数学A算数・数学B
小学6年生(93校)7,791名7,786名7,792名7,791名
中学3年生(43校)6,878名6,904名6,912名6,922名

堺市内の小学校93校の6年生と堺市内の中学校43校の3年生を対象に調査を行いました。
小学生では約7800名、中学生では約6900名の生徒さんが参加しました。
※A問題は「主に知識」を問う問題が、B問題では「主に活用」の力を問う問題が出題されます。

教科に関する調査結果の概要

堺市の平成25年度と平成21年度の結果の比較

平成25年度の平均正答率

平成25年度小学校中学校
教科国語算数国語数学
区分A(知識)B(活用)A(知識)B(活用)A(知識)B(活用)A(知識)B(活用)
堺市62.147.977.457.272.161.860.637.6
大阪府61.247.977.157.373.363.061.738.8
全国62.749.477.258.476.467.463.741.5

平成21年度の平均正答率

平成21年度小学校中学校
教科国語算数国語数学
区分A(知識)B(活用)A(知識)B(活用)A(知識)B(活用)A(知識)B(活用)
堺市67.649.378.253.870.865.858.250.2
大阪府68.349.478.453.872.768.359.952.5
全国69.950.578.754.877.074.562.756.9

堺市の小学生の結果を見ると、全体として大阪府の平均を上回り、主に知識を問う算数Aでは全国平均を上回るなど、知識に関するA問題で平成21年度よりも結果が良くなっていることが分かります。
堺市の中学校の結果を見ると、平成21年度の時の結果と比べ、全教科で全国及び、大阪府平均との差が縮まっていることが読み取れます。

これらの結果から、堺市の各学校の学力向上の取り組みにより、改善の傾向にあると言えます。
しかし、知識を活用する問題(B問題)については、小学生も中学生も全国平均を下回っており、考える力を育成する授業を積極的に取り入れるなど授業の質が向上だと判断しています。

堺市の小学校の科目別結果について

小学校の結果を教科別に分析すると以下のようなことが分かります。

国語A

  • 漢字を書くことについては、全ての問題で全国を上回るなど、基礎的・基本的な知識・技能が定着した。
  • 文と文の意味のつながりを考えながら、適切に接続語を使う問題では、正答率が低く、課題である。

国語B

  • 「推薦文を読んで、推薦の理由を問う」問題では、全国平均を上回った。文章の中から必要な内容を適切に取り出し、まとめて書くことにおいて成果がみられる。
  • 自分の考えを具体的に書く問題で正答率が低く、目的や意図に応じ複数の内容を関係付けながら考えをまとめることに課題がある。

算数A

  • 整数・分数の四則計算については、約9割の児童が理解できており、基礎的・基本的な知識・技能が定着した。
  • 1a(アール)の面積を考える問題の正答率が全国平均を下回り、単位の意味と大きさの関係を捉えることに課題がある。

算数B

  • 言葉の式に数値を当てはめ、計算する問題では全国平均を上回った。計算の順序についてのきまりを理解することにおいて、成果が表れている。
  • 二つの数量の関係が比例ではないことを書く問題では全国平均を下回り、二つの数量の関係を、算数的に説明することに課題がある。

堺市の中学校の科目別結果について

中学校の結果を教科別に分析すると以下のようなことが分かります。

国語A

  • 漢字を書いたり、読んだりする問題では、全国との差が縮まっており、基礎的・基本的な知識・技能が定着した。
  • 文の接続に注意し伝えたい事柄を明確にして書く問題では、正答率が低く、提示された条件をすべて守って書くことに課題がある。

国語B

  • 文学作品の読み取りについては、正答率が高く、描写を丁寧に読み取る指導の成果が表れている。
  • 自分の考えを書く問題では無解答率が高く、根拠を明確にして自分の考えを文章にすることに課題がある。

数学A

  • 分数の乗法や関数の意味を問う問題では、全国平均を上回っており、基礎的・基本的な知識・技能が定着した。
  • 一次関数の問題では、正答率が低く、表におけるx、yの変化の様子を調べ、変化の割合を求めることに課題がある。

数学B

  • 2 つの辺の長さが等しいことを三角形の合同を利用して証明する問題では全国平均を上回るなど、仮定から結論を導くまでの推論の過程を書き表すことを継続的に指導した成果が表れている。
  • 分布を表すグラフを読み取る問題では正答率が低い。資料の傾向を的確に捉え、特徴を数式やグラフを用いて数学的に説明することに課題がある。

堺市の生徒の無回答率について

ここで平成25年度の大きな変化の一つとして挙げられる、無回答率について紹介します。無回答率とは、言葉の意味のままですが、答えを空欄で提出をする率のことです。
堺市の小学校・中学校ともに、平成21年度の結果と比べて、中学校数学Bを除いて無回答率が減少しています。特に小学校では、すべての教科・区分において全国平均よりも無回答率が低くなっていて、改善していると判断できます。堺市内の各学校が日常的に「書く」活動を取り入れて、継続的に指導をしてきた成果が表れたと判断できます。

堺市の学習・生活状況にかかる質問紙調査結果の概要

全国学力テストでは学力テストだけではなく、学習・生活状況に係る質問への回答も集めています。この章では堺市の生徒さんの学力以外の学習習慣や生活状況の結果を大阪府や全国平均と比べて分析していきます。

「家での7つのやくそく」は改善

  1. 早寝早起きの習慣をつけよう。
  2. 朝ごはんを毎日食べよう。
  3. 家族との対話を大切にしよう。
  4. 学校に持って行くものを前日に確かめよう。
  5. 宿題など自分から進んで勉強しよう。
  6. テレビやゲームの時間を決めよう。
  7. 本を読む時間をつくろう。

という「家での7つのやくそく」の項目において、堺市の生徒さんは早寝、朝ごはん、家族と対話、宿題は改善しており、家庭との連携により、児童生徒の生活習慣の改善につながったと判断できます。他にも以下のような結果となりました。

  • 「早寝」「朝ごはん」「宿題」については、全国平均より低いが、小中学校ともに前回調査(H21)と比べると改善された。
  • 「家族と対話」については、小中学校ともに、前回調査に比べるとほぼ全国平均と同じ程度まで改善された。
  • 「テレビゲーム」については、1日1時間未満の割合が全国平均を下回った。小中学校ともにテレビゲームを1時間以上している児童生徒が増加しており、課題である。
  • 「読書」については、小中学校ともに30分以上読書をしている児童生徒の割合が全国平均よりも低い。引き続き読書ノート等を活用し、読書に親しむ環境づくりについて学校と家庭が連携した取組を進める。

自尊感情が高まっている

堺市の小学校・中学校ともに、「自分にはよいところがある」と思う生徒さんの割合が、平成21年度(小学生70.7%、中学生53.3%)よりも平成25年度(小学生77.1%、中学生59.9%)が増加していることが分かります。さらに小学生の全国平均は75.7%なので、上回っていることになります。(中学生は全国平均66.4%)
一方、小学校で約20%、中学校で約40%の生徒さんが自分のよさを感じられていない状況であるとも読み取れます。引き続き、一人ひとりが大切にされる授業づくりや、互いのよさを認め合う仲間づくりなど、人権尊重を基盤とした教育活動の充実に取り組んでいくことを宣言しています。

規範意識が向上

「学校のきまり(規則)を守っている」と回答した生徒さんの割合は、平成21年度(小学生83.2%、中学生82.5%)に対して、平成25年度(小学生87.7%、中学生87.7%)と増加していることが分かりました。全国平均は小学生90.6%、中学生92.5%にはまだ達していませんが改善の見られた項目でした。
全職員の共通理解のもとに毅然とした態度で粘り強く指導を行うとともに、ルールの意義やマナーを守ることの大切さを理解させる指導の充実を図っていき、全国平均との差を縮めていこうとしています。

堺市で勉強に困っている保護者さま・お子さんへ

今回は堺市の平成25年度の学力テストの結果や意識調査をまとめてきました。堺市が目的意識をもって学力や学習環境・生活環境の向上に取り組んでいることが分かりますね。

家庭教師のやる気アシストは堺市で「定期テストや入試・受験対策に強い」家庭教師として、小学1年生から高校3年生のお子さんを対象に、ご自宅に伺い勉強の指導を行っています。
少しでも興味を持って下さった方はこのページをご覧いただけますと幸いです。

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