神戸市垂水区が登場する文学作品

この記事は以下のサイトを参考にしています。

https://www.city.kobe.lg.jp/j39681/kuyakusho/tarumiku/shoukai/gaiyou/bungaku.html#bungaku1
https://benesse.jp/juken/201503/20150302-4.html

神戸市垂水区は、実は多数文学作品に登場している文学スポットです。身近な地域を作品から見ることで、昔はどんな場所だったのか、この場所にはどのような歴史があるのか等、違った角度から街を楽しむことが出来ます。
今回は、神戸市垂水区が登場する文学作品を紹介します。

目次

神戸市垂水区が舞台の文学紹介

ここでは、万葉時代から現在活躍中の作家が執筆した、「垂水」が登場する文学作品をいくつか紹介します。神戸市立中央図書館に蔵書が確認されているものばかりなので、一度読んでみるのもいいかもしれませんね。

神戸市垂水区の高級住宅街が舞台「ジェームズ山の李蘭」

銀座を舞台とした作品を多数生み出した、樋口修吉の作品です。
戦後の混乱期から安定期に向かっての横浜と神戸が舞台の作品です。異人館が立ち並ぶ神戸ジェームズ山に住む中国人美女・李蘭と、横浜から流れ着いた訳あり少年・八坂葉介を中心とした物語で、読む人全ての魂を鷲掴みにする一途な愛が描かれています

「ジェームズ山」の歴史

作品の舞台となった「ジェームス山」は、神戸市垂水区青山台から塩屋にかけてのエリアで、神戸市を代表する高級住宅街として名高い場所です。
神戸で生まれたアーネスト・W・ジェームス氏が、この神戸市垂水区で外国人向けの住宅開発を手掛けたため「ジェームズ山」と呼ばれているそうです。
塩屋エリアが選ばれた理由としては、気候温暖で暮らしやすく神戸港に近い条件で探したときに塩屋淡路島の灘山が候補として挙がり、通勤することを考えて塩屋を外国人住宅地にした、と言われています。

神戸市垂水区の景色をエッセイで学ぶ「垂水・舞子海岸通り」

小説家、劇作家、俳優として幅広く活動している、筒井康隆の作品です。
作者が住む垂水・舞子の商店街、神社、施設などについて、散歩風に軽いタッチで紹介したエッセイです。 1973年に掲載されたものですが、当時は神戸市北区・西区がなく、明石海峡大橋の影も形もない頃なので、今とは違う神戸市垂水区の背景や魅力を知ることが出来る一作です。

戦時下を生きる運転士の葛藤「美しい女」

「深夜の酒宴」独自の実存主義的作風を示して一躍脚光を浴び第一次戦後派の代表作家となった、椎名麟三の作品です。
第二次世界大戦に突入していく時代、山陰電車の運転手を勤める電車と運転好きな主人公の物語です。山陽電鉄、淡路島、海岸線など、今の時代を生きる人たちに馴染みのある環境を背景に、「美しい女」を心に描く主人公の周りに、さまざまな事件が発生します。戦争が近付くにつれて、周りがどう変化していくかを鉄道会社の視点から観測できる作品です。

過酷な運命でも幸せを探す主人公の物語「暗夜行路」

「和解」「城の崎にて」など、明治から昭和にかけて活躍した小説家、志賀直哉の作品です。
愛の破綻、子どもの死、妻の過失、過酷な運命に直面する主人公の人生の物語です。不幸な出来事に、時には自暴自棄に押し潰されそうになりながらも、強い意志で幸福をとらえようとする主人公の心の葛藤が細かく描写されています。

神戸市垂水区が海外作品に登場「A Friend in Need(困ったときの友)」

コスモポリタン」というアメリカの月刊誌に掲載された短編小説で、イギリスの小説家ウィリアム・サマセット・モームの作品です。
神戸市垂水区にある、淡路島や明石海峡大橋を眺めながら釣りを楽しめる「平磯」は、昔から潮の流れも速い難所として知られいました。「平磯」の難所を利用して男がほぼ負けることのない賭けをする一節に、垂水が出てきます。

バナナでお金稼ぎをする青春ストーリー「バナナ」

ユーモアで健全な作品を多数生み出し、流行作家として知られた獅子文六の作品です。
台湾出身で東京に住む主人公が、ガールフレンドと一緒にバナナの輸入でお金儲けをする話です。作中に出てくる孫文記念館(移情閣)に心を打たれたガールフレンドが、主人公に「バナナでお金儲けをしよう」と提案し、物語が展開されます。読み始めると一気に世界観に引き込まれる、バナナを中心としたドタバタ青春物語です。

神戸市垂水区にある博物館「孫文記念館(移情閣)

孫文記念館(移情閣)は神戸市垂水区の舞子公園内にある、大正4年に神戸の貿易商・呉錦堂が建てた別荘です。昭和59年には「孫中山記念館」として一般公開され、かつてここを訪れた中国革命家孫文に関連する資料を展示しています。平成5年12月10日「県指定重要有形文化財」、平成13年11月14日「国指定重要有形文化財」に指定されました。

文学作品に触れる意義

「文学」とは

文学とは、言語を用いて表現する芸術作品のことであり、またその作品を研究する学問の一分野のことも指します。言語によって表現される芸術作品であれば、その作品は文学であるといえます。世界には、各地の言語で書かれたたくさんの文学作品があり、作品のジャンルも多岐に渡ります。
文学作品というと小説のような形式である印象が強いかもしれませんが、小説をはじめとして、戯曲や詩、広義にはエッセイや評論文も文学作品に含まれます。

「文学」で学べること

文学を学習することは、感性を育て、想像力や読解力を高めてくれます。
ほかにも、海外作品を読むために語学を身につけることや、作品をより深く理解するために歴史的背景や哲学・人間心理などの知識を得る必要があり、総合的にさまざまなことを学べるという特徴があります。

神戸市垂水区で勉強に困っている保護者さま・お子さんへ

今回は神戸市垂水区を舞台とした文学作品を紹介しました。文学作品は、想像力や読解力、語彙力の向上など、様々な能力の向上が期待できるため、お子さんの人間性の成長に繋がるのではないでしょうか。また、文学作品に登場する場所の聖地巡礼なども、お子さんの知的好奇心をくすぐるいいきっかけになりそうですね。

家庭教師のやる気アシストは、神戸市垂水区で「定期テストや入試・受験対策に強い」家庭教師として、小学1年生から高校3年生のお子さんを対象に、ご自宅に伺い勉強の指導を行っています。
少しでも興味を持って下さった方はこのページをご覧いただけますと幸いです。

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