京都市左京区伝統行事ガイド – おつぎのまつりで伝統行事を継ぐ –

この記事は以下のサイトを参考にしています。

https://www.city.kyoto.lg.jp/sakyo/page/0000246785.html

「京都」は数々の遺産と伝統文化が存在する観光名所として名高い場所ですが、実は京都市左京区は京都の中でも伝統行事の数がかなり充実した地域だということをご存じでしょうか。
今回は、そんな京都市左京区が誇る伝統行事についていくつか紹介します。

目次

京都市左京区は伝統行事の宝庫

京都市左京区では、「自然を愛で、歴史を学び、文化を楽しむ『豊かな心』を伝えます」をキャッチフレーズに、左京区に住む人々が互いに交流を深めながら、左京区の魅力である美しい自然や豊かな歴史、多彩な文化を次世代に受け継いでいくことを目標に掲げています。この目標達成に向かって、京都市左京区では地域一丸となり様々な取組を行っています。

京都府は日本だけでなく世界的にも有名な観光名所です。金閣寺や銀閣寺など17つの世界遺産や歴史的な史跡等が点在しており、日本の伝統と文化を受け継いでいます。中でも京都市左京区は、登録無形民俗文化財など様々な伝統行事が集中している地域です。

登録無形民俗文化財 とは

日本の衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗慣習、民俗芸能、民俗技術などの無形の民俗文化財のうち、保存及び活用のための措置が特に必要とされるものとして文化財登録原簿登録されたもの。

京都市左京区の伝統行事案内書「おつぎのまつり-左京伝統行事ガイド-

近年、伝統や文化に触れる機会が少なくなってきたようにも感じますが、伝統や文化は子どもたちの心を育み、知的好奇心や思考力を高めてくれる重要なものです。

京都市左京区の伝統行事のガイドブック「おつぎのまつり-左京伝統行事ガイド-」は、京都市左京区内に数多く継承されている行事の魅力や伝統を守り続けることの大切さを知り、個性あふれる街づくりに活かすために発行されました。伝統行事の成り立ちや祭具の紹介など、見に行くだけでは分からない様々な情報が記載されているため、改めて京都市左京区の魅力に気付くことが出来ます。
ここでは、京都市左京区の伝統的な祭礼についていくつか紹介します。

京都市左京区を神輿が巡行する五月大祭

一乗寺八大神社(いちじょうじはちだいじんじゃ)の五月大祭を紹介します。
毎年5月に開催される八大神社の大祭で、祭りの始まりは不明ですが、神社創始以降人々の信仰に沿って継承され、発展してきたものだと言われています。子供神輿を含め全体で8基の御神輿が担がれ、下一乗寺、一乗寺住宅自治会(住宅営団)などの地域に神幸列(しんこうれつ)が巡行する大規模な祭礼です。

5月5日に行われる氏子祭(神幸祭)

5月5日には、勇壮な剣鉾(けんぼこ)を先頭に、御神輿が町中を巡行する氏子祭(神幸祭)が行われます。
剣鉾には、剣の振幅と鈴の響きで悪霊を清める効果があると言われており、長さ約5mの剣鉾を前後上下に揺らし鈴を鳴らしながら歩きます。剣鉾を鳴らすには相当な技術と力が必要で、男性が役割を担います。力強くも繊細な剣鉾の技術には、長年受け継がれてきた歴史の深さと格式を感じることが出来ます。
また、八大神社から坂を下った白川通の交差点は上一乗と下一乗寺の御神輿がすれ違う場所で、氏子祭で最も華やかで迫力のある瞬間です。

子どもたちが主役の祭礼

新宮神社・白雲稲荷神社の祭礼を紹介します。
毎年10月の最終日曜日に行われる、沢山の子どもたちが主役となった祭りです。新宮神社と白雲稲荷神社は同時に祭りが開催され、地元の人々は神宮神社を「西の宮さん」と、白雲稲荷神社を「東の宮さん」と呼んでいます。
手作りの御神輿を子どもたちが懸命に引き、地域を巡行する様子はとても立派なもので、地域の大人たちは子供の成長を温かく見守っています。縁日もあるため、老若男女問わず楽しめる祭礼です。

子どもの祭りで乙女が可憐に舞う「八乙女舞(やおとめまい)」

新宮神社・白雲稲荷神社で行われる八乙女舞は、祭礼の最大の見所です。
八乙女舞は小学4年生の女の子しか舞うことが出来ません。祭りが近づくと、宮司(神社の長)さんがその年の舞手に舞を教えることになっており、子どもたちにとっては一生モノの思い出になります。

八乙女 とは

神社に奉仕し、神楽(神様にささげる歌や踊り)を奏する巫女のこと。八は末広がりで縁起がいいことから、「八乙女」と言われている。

京都市左京区を燈籠の明かりで照らす祭り

無形民俗文化財に登録されている、八瀬赦免地踊り(やせしゃめんちおどり)を紹介します。
八瀬赦免地踊りの中心が「切り子燈籠(きりことうろう)」であることから、別名「燈籠まつり」とも呼ばれています。「切り子燈籠」とは、立方体の角を切り落とした形の燈籠の枠に、長い紙を垂れ下げたものです。
切り子燈籠は高さ70cm、重さが約5kgあり、それを御所染め(淡く渋い紅色)の着物を着て女装した13~14歳の少年8人がかぶります。この少年らを「燈籠着(とろぎ)」と呼び、踊り子の少女たちなどを加えて行列を作ります。秋元神社への道中、切り子燈籠の明かりがゆらゆらと揺れる様子はとても神秘的です。子どもたちの晴れ姿を見ようとする保護者や地域の方々も多く、普段見ることのできない貴重な光景を楽しむことが出来ます。

京都市全区が伝統を次世代に受け継ぐために

京都市全体の教育体制

「まちづくりは人づくりから」これはまちの発展を教育の力に託した、京都の町衆の志です。
今から約150年前、明治維新による都市衰退の危機の中、子どもの有無にかかわらず全ての世帯が「竈金(かまどきん)」を呼ばれる資材を出し合い、日本初となる学区制小学校(番組小学校)を創設しました。それ以降、京都の人たちは、この志を受け継ぎ、子どもたちを社会全体で温かく包み、育んできました。
こうした京都ならではの「はぐくみ文化」のもと、「誰一人取り残さない」という確固たる信念と次世代を担う子どもたちを育むという使命を担うことへの誇りを持ち、京都市が一体となって子どもたちへの教育体制を整えています。

竈金(かまどきん) とは

竈金(かまどきん)とは、番組内(後の学区内)の全ての家が、定められた額を番組小学校の運営費として出資するもの。

番組小学校(ばんぐみしょうがっこう) とは

番組小学校日本初の学区制小学校
明治初期、京都には上京と下京しかなく、住民自治組織の「町組」というものが存在していた。そして、町組は再編されて上京と下京で番号が付けられて「番組」と呼ばれるようになり、その「番組」を元に64校の「番組小学校」が創立された。

「古典の日」の推進・伝統文化体験

11月1日は「古典の日」です。古典の日に関する法律が施行されたことにより、子どもたちが様々な場所で古典に親しむ機会が出来るよう、国全体で様々な取組を行っています。京都市全区でも、学校教育における伝統文化体験活動のより一層の充実を図っています。

伝統文化体験(茶道・華道)の充実

全ての子どもたちが、学校在学中に一度は茶道・華道を体験する事業を全市立小中学校で実施しています。
小学生には茶道体験、中学生には華道体験を実施し、日本人が大切にしてきた伝統文化の体験を通じて、所作・礼儀・道具を大切に扱う心、植物の生命・風興などを学び、生活文化としての定着とその復興・継承を図り、次世代の伝統の担い手を育む機会を作っています。

京都市左京区で勉強に困っている保護者さま・お子さんへ

今回は京都市左京区の伝統行事について紹介しました。子どもたちが中心となった祭礼もあるのはとても魅力的ですね。普段なかなか見れない子どもたちの有志は、お子さんだけでなく家族や地域の人々にとっても素敵な思い出になることは間違いないです。

家庭教師のやる気アシストは、京都市左京区で「定期テストや入試・受験対策に強い」家庭教師として、小学1年生から高校3年生のお子さんを対象に、ご自宅に伺い勉強の指導を行っています。
少しでも興味を持って下さった方はこのページをご覧いただけますと幸いです。

目次