【国語】動詞の種類と活用

中学国語の文法において本丸ともいえる動詞の活用について見ていきたいと思います。

入試問題はもちろん、定期テストや小テストでもよく出てくる内容なのでしっかり復習していきましょう。

目次

1.動詞の働き

今回学んでいくのは品詞のうち、動詞です。品詞とはどんなものだったかの復習はコチラの記事を参照してみてください。

動詞は、自立語のうち、活用するもので、言い切りの形がウ段で終わるもののことを言います。文の中で動作・作用・存在などを表します。

  • 犬が歩く(動作)
  • りんごが木から落ちる(作用)
  • この先に城がある(存在)

動詞を含む文節は、色々な文の成分になれます。文の成分に関してはコチラの記事で復習しておきましょう。

  • 私たちは/6時に/帰ります。→述語
  • 優勝するのは/難しい。→主語
  • 鼻を/さす/ニオイが/した。→連体修飾語
  • 流れるように/話す。→連用修飾語
  • 話せば、/わかる。→接続語

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2.動詞の活用

「活用する」とは単語の形が文中での用いられ方によって変化することを言います。
このうち、語幹(変化しない部分)と活用語尾(変化する部分)の区別があります。
さらに、単語の形が変わるときの一つ一つの形を活用形と呼びます。
動詞には、未然形・連用形・終止形・連体形・仮定形・命令形6つの活用形があります。
早速「話す」を例にとって表で確認してみましょう。

基本形活用形未然形連用形終止形連体形仮定形命令形
語幹/後に続く語~ない/~う~ます~。~とき~ば~!
話す(はな)

上表のように、活用系によって活用語尾が変化します。
この変化の仕方によって、活用の種類が決まります。
動詞には五段活用・上一段活用・下一段活用・カ行変格活用・サ行変格活用5種類があります。

2-1.五段活用

五段活用は活用語尾がア段~オ段になるのが特徴です。早速例を見てみましょう。

基本形活用形未然形連用形終止形連体形仮定形命令形
語幹/後に続く語~ない/~う~ます~。~とき~ば~!
押す(お)さ/そ
書く(か)か/こ
買う(か)わ/お
学ぶ(まな)ば/ぼ

押す:サ行五段活用
書く:カ行五段活用
買う:ワ行五段活用
学ぶ:バ行五段活用

五段活用の連用形において、「~た」「~て」がつくとき、活用語尾が変化するときがあります(例:買て)。これを音便と呼びます。
音便には以下の種類があります。

  • イ音便:「い」に変化する。(書き+て=書て)
  • 促音便:「っ」に変化する。(買い+て=買て)
  • 撥(はつ)音便:「ん」に変化する。(学び+て=学で)

2-2.上一段活用・下一段活用

活用語尾にイ段の音が入り、それに「る」「れ」「ろ」をそろえて変化するものを上一段活用と言います。
今回も例を見てみましょう!

 基本形活用形未然形連用形終止形連体形仮定形命令形
 語幹/後に続く語~ない/~う~ます~。~とき~ば~!
いる無しいるいるいれいろ
過ぎる過(す)ぎるぎるぎれぎろ
見る無しみるみるみれみろ

いる:ア行上一段活用
過ぎる:ガ行上一段活用
見る:マ行上一段活用

活用語尾にエ段の音が入り、それに「る」「れ」「ろ」をそろえて変化するものを下一段活用と言います。
例を見ていきましょう!

基本形活用形未然形連用形終止形連体形仮定形命令形
語幹/後に続く語
捨てる捨(す)てるてるてれてろ
寝る無しねるねるねれねろ
食べる食(た)べるべるべれべろ

捨てる:タ行下一段活用
寝る:ナ行下一段活用
食べる:バ行下一段活用

2-3.カ行変格活用・サ行変格活用

「来る」の特殊な変化のことをカ行変格活用(カ変)と言います。また、「する」の特殊な変化のことをサ行変格活用(サ変)と言います。

基本形活用形未然形連用形終止形連体形仮定形命令形
語幹/後に続く語~ない/~う~ます~。~とき~ば~!
来る無しくるくるくれこい
する無しするするすれしろ

例題

太字の動詞の活用の種類と活用形を答える問題です。

(1)明日は雨が降る
(2)教室にはだれもない。
(3)父は残業するので、帰りが遅い。
(4)もう少し早く来れば、間に合ったのに。
(5)もっとよく考えろ
(6)開店前にたくさんの人が並びます。

解答

(1)ラ行五段活用、終止形
(2)ア行上一段活用、未然形
(3)サ行変格活用、連体形
(4)カ行変格活用、仮定形
(5)ア行下一段活用、命令形
(6)バ行五段活用、連用形

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3.動詞の用法と種類

3-1.中止法

連用形の後に読点(、)を打ち、文の流れを一度止める用法を、(連用)中止法と言います。ただし、五段活用の音便変化は使えません。

(例)テスト期間が過ぎ、緊張が解けた。

3-2.自動詞と他動詞

「~を」と目的や対象を表す修飾語を取らず、主語自体の動作を表す動詞を自動詞と言います。(起きる、流れる、消える)
一方、「~を」と目的や対象を表す修飾語を取り、他のものに対する動作を表す動詞を他動詞と言います。(起こす、流す、消す)

自動詞・他動詞の注意点としては以下が挙げられます。

  1. 自動詞と他動詞で形が同じ場合もある。
    ドア開く(自動詞)、ドア開く(他動詞)
  2. 自動詞と他動詞は、必ず対があるわけではない。
    兄がいる(他動詞)、服を着る(自動詞)
  3. 「~を」があっても他動詞とは限らない。
    渡り鳥が空を飛ぶ(自動詞)、歩道を歩く(自動詞)
  4. 助動詞「せる・させる」がついた動詞と他動詞は区別する。
    兄が部屋にいる(他動詞)、兄に部屋にいさせる(動詞+助動詞

3-3.可能動詞・補助動詞

五段活用の動詞が、可能の意味を持つように変化したものを可能動詞といいます。可能動詞は下一段活用のように活用しますが、命令形はありません。
英語を話す→英語を話せる
水を飲む→水が飲める
※五段活用以外は可能動詞を持たないので注意です!

前の文節の意味を補助する動詞を補助動詞(形式動詞)といいます。
未知の果物を見る。→未知の果物を食べてみる
新しい本屋に行く。→新しい本屋を見ていく
補助動詞の特徴として、前の文節は「~て」の形になることと、補助動詞はひらがなで書かれることが多い点が特徴です。

この記事を書いた人
趣味:カメラ

学習アドバイザー 早川

これまで学習アドバイザーとして沢山のお子さんのお悩みを解決してきました。そのノウハウや勉強のコツなどをこの記事を通して発信していきます。
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