






静岡県の2023年3月実施の令和5年度(2023年度)入学者の公立高校入試問題の解説をしています。
受験勉強において、過去問を解くことはとても効果的な勉強法です。ぜひ、受験までに一度挑戦し、問題の傾向を掴んでおきましょう。合わせて、対策などをたてられるととても良いですね。
また、過去問で苦手な点が見つかった場合は、そこを中心に試験日当日までにしっかりと対策しておきましょう。
本文省略
問1 二重傍線部【あ】、【う】の漢字に読み仮名をつけ、【い】のひらがなを漢字に直しなさい。
問2 次のア~エの中から太線部と同じ構成の熟語を一つ選び、記号で答えなさい。
ア 軽重
イ 読書
ウ 花束
エ 日没
問3 本文には、校長先生が考えておくことにした「宿題」の内容が分かる一文がある。その一文の最初の五字を抜き出しなさい。
問4 傍線部の句に、ユミが「サクラシール」を貼ることに決めたのはなぜか。その理由を、俳句大会でユミが、傍線部の句を見て気づいたことが分かるように、三十字程度で書きなさい。
問5 次のア~エの中から、本文中の▭の中に補う言葉として、最も適切なものを一つ選び、記号で答えなさい。
ア 頼りない
イ 大人げない
ウ 新しい
エ 力強い
問6 ユミは、俳句大会のハセオの句に、かけがえのない友人への挨拶が隠されていることを読み取っている。ユミは、ハセオが俳句大会の句に、かけがえのない友人への挨拶を、どのように隠したと読み取っているか。ハセオが俳句を作る目的を含めて、五十字程度で書きなさい。
問1 あ‐ごうか い‐胸 う‐ひそ(んで)
問2 ウ
「詩集」は上の字が下の字を修飾している(詳しく説明している)熟語である。よって同じ構成を している「花束」が当てはまる。
問3 俳句とはな
「あなたから与えられた”宿題”として、あなたの卒業の日までに、考えておくと返したそうだ。」の文章から、校長先生が何を考えておくのかを説明している文を探せばよい。それが 「俳句とはなにか、詩とはなにか。」となる。
問4 解答例:自分と同じように言葉に助けられた人がいたことがうれしかったから。
ユミが傍線部の句を選んだ理由が直接的に説明されている文が「この学校に、自分と同じように言葉に助けられた人がいたことがうれしくて、最終的にこの句を選んだのだった。」である。この分の内容をまとめられていればよい。
問5 ア
□内の後に続く文が「形がなくて、すぐに消えてしまう。まさに、雪のように。」であることから、□内には消極的な言葉が入ることがわかるのでアかイだが、上述した文章はまさに言葉 が「頼りない」様子を詳しく説明している様子なのでア。
問6 解答例:いまのじぶんの気持ちや、体験を盛るために俳句をやっており、「そら」に友人の名前を掛けて隠した。
まず、ハセオが俳句を作る目的は校長先生に発言を取り消すよう求めた部分で説明されている。具体的には「俳句は確かに昔からあるけれど、いまの自分の気持ちや、体験を盛るための器として、自分は俳句をやっている。」という文である。
さらに、かけがえのない友人への挨拶については最後の段落にあるユミの「これは挨拶なんだ。」に続くユミの考えを示した部分から読み取れる。それらを 50 字以内でまとめれていれば 正解。
本文省略
問1 二重傍線部の【あ】、【い】のひらがなを漢字に直し、【う】の漢字に読みがなをつけなさい。
問2 太線部ア~オの動詞の中には、活用の種類が一つだけ他と異なるものがある。それはどれか。記号で答えなさい。
問3 本文で述べられている、報道で知る世界との出来事と日常生活のつながりを理解するために不可欠なものを、本文中から十字以内で抜き出しなさい。
問4 次のア~エの中から、本文中の▭の中に補う言葉として、最も適切なものを一つ選び、記号で答えなさい。
ア しかし
イ たとえば
ウ むしろ
エ したがって
問5 著者は本文において、傍線部のような世界における重要なことについて述べている。そのうえでさらに、どのようなことが必要であると述べているか。傍線部のような世界の仕組みが、見抜きづらい理由を含めて、五十字程度で書きなさい。
問6 次のア~エの中から、本文で述べている内容として適切でないものを一つ選び、記号で書きなさい。
ア 身近な人たちだけでなく、まだ会ったこともない人たちともどのようにかかわって生きるかが重要である。
イ 外構や国内行政を行う政治の世界では、確定していない状況の中でも素早い判断が求められる。
ウ 介護などのケアの現場では、それぞれの立場によってケアに対する思いが食い違うことがある。
エ 芸術の世界では、曖昧なまま表現された作品が意外性にあふれたものとなる。
問1 あ‐暮(らして) い‐観客 う‐どうりょう
問2 エ
「知り」「動かす」「変わる」「異なり」は全て連用形。
「求め」は「られる」が続くので動詞の未然形につく助動詞下二段活用の未然形。「れる」「られる」が続く場合は未然形である。
問3 相当な知識と想像力
「その人たちの運命と自分のそれとはあまりに遠く隔たっていて、それらが自分の毎日の生活とどうつながっているのかは、相当な知識と想像力がなければ理解できません。」という一文から、あまりに遠く隔たっている世界同士、つまり報道で知る世界の出来事と日常生活をつながっていると理解するには相当な知識と想像力が必要不可欠であることがわかる。
問4 イ
□の前文にある「少し具体的にお話ししましょう。」から、□に続く文章として政治を例に出した具体例を話し始めている。なので、政治を例えとしている文章の前置きであるため「たとえば」が最も適切。
問5 解答例:さまざまな要因が複雑に絡まっているため、わからないものにわからないまま的確に対応する術を磨くこと(が必要)
傍線部のような世界における重要なことについては、傍線部の続きで「すぐにはわからない問題を手持ちのわかっている図式や枠に当てはめてわかった気にならないことです。」と説明されている。
そのうえでさらに必要なことは、続く文にて「そしてそのうえで、わからないもの にわからないまま的確に対応する術を磨いてゆかなければなりません。」と述べている。 また、見抜きづらい理由については「(前略)さまざまな要因が複雑に絡まっていて、容易に見通せるものではありません。」と説明されているので、これらを50字程度でまとめると正解。
問6 エ
本文中の芸術について書かれた部分は「ここでは、曖昧なことを割り切るのではなく、曖昧な感情を曖昧なまま正確に表現することが求められてくるわけです。」という主張で締めくくられていることから、「意外性にあふれたものとなる」ことは述べられていないのでエが正解。
次の文章は、陸上部の部長が、体育館にいる新入生全員の前で、部活動紹介をするためにまとめている原稿である。あなたは、陸上部の部長から原稿についての助言を頼まれた。この原稿を読んで、あとの問いに答えなさい。
問1 傍線部1を聞き手である新入生に伝えるときに、注意すべきことを確認したい。次のア~エの中から、注意すべきこととして、適切でないものを一つ選び、記号で答えなさい。
ア 印象づけるように、言葉に強弱をつけて話す。
イ 理解できるように、、意味によるまとまりで区切って話す。
ウ 冷静に伝えるために、原稿に目線を落として話す。
エ 聞き取りやすくするために、はっきりとした発音で話す。
問2 傍線部2の中の「もらい」を、「山田先生」に対する敬意を表す表現にしたい。「もらい」を敬意を表す表現に言い換え、傍線部2を書き直しなさい。
問3 本文中の、第二段階において、練習内容をより簡潔に伝えるために、練習内容ではない、ある一文を削除したい。その一文の、最初の五字を抜き出しなさい。
問4 あなたはこの原稿を読んで、新入生が見学会に参加するために必要な情報が不足していると気づいた。新入生が見学会に参加するために必要な情報として、付け加えるべき内容とはどのようなことか。簡潔に書きなさい。
問5 次の①、②のメモは、「切磋琢磨」の意味をまとめたものである。あなたは、傍線部3の意味が新入生には伝わりにくいと考え、メモの内容をふまえた表現に書き直したほうが良いと部長に提案した。メモの内容をふまえ、陸上部員の活動する姿勢が新入生に分かりやすく伝わるような表現を考えて、傍線部3を書き直しなさい。
① 石や玉などを切り磨くように、道徳・学問に励むこと。
② 志を同じくする仲間と互いに競い合い、励ましあって向上すること。
問1 ウ
聞き手に、特に伝えたい重要なことを伝える場合は聞き手の方を向いて話すことが重要であるため、ウが適切でない。
問2 教えていただき など
傍線部である「教えてもらい」の「もらい」を謙譲語にした「教えていただき」や「お教えいただき」が適切。その他の例として「もらい」の他の謙譲語である「たまわり」を用いて「ご教授をたまわり」と言い換えることも可能。
問3 長距離の部
第二段落中で「長距離の部員は、男子五人、女子三人です。」の文のみ練習内容ではなく長距離の部員構成の説明となってしまっているので、この文の最初の5文字を書けば正解。
問4 解答例:(見学会の)集合時間
この解答に限らず、本文中に記されていない新入生が見学会に行くのに必要な情報が書かれていれば正解となる。その他の例としては「雨天時の変更点の有無」などが挙げられる。
問5 解答例:仲間とお互いに競い合い、励まし合う陸上部員の姿勢 など
本文中で用いられている「切磋琢磨」は②の意味で使われているので、「合言葉の表す」の部分を②の意味合いを詳しく説明する文に書き換えられていれば正解。
次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。
本文省略
問1 二重傍線部を、現代かなづかいで書きなさい。
問2 太線部ア~エの中で、その主語にあたるものが他と異なるものを一つ選び、記号で答えなさい。
問3 傍線部は、九郎のよそおいの変化に対する、頼義の感想である。頼義が傍線部のような感想を述べたのは、九郎のよそおいが、どのようなものからどのようなものへ変化したからか。その変化を、現代語で簡単に書きなさい。
問4 頼義が、九郎に対して、命を落とすことになるという内容の発言をしたのは、頼義にどのような考えがあったからか。頼義の考えを、現代語で書きなさい。
問1 かまえて
古文の語頭と女子以外の「はひふへほ」は「わいうえお」に置き換えて現代仮名遣いに直す。 よってこの場合「かまへて」の“へ“を”え“に変えて「かまえて」となる。
問2 イ
ア、ウ、エの主語は「九郎」で、イの主語だけ「頼義」。
問3 解答例:きらびやかなよそおいの武具から黒色のよろいで古いもの(に変化したから)。
まず、冒頭で「気色を損じ、いまいましき有様なり」と頼義の様子が書いてあるように、九郎がきらびやかなよそおいの武具を付ける様子に感心せず、敵陣に売り払うように2度伝えた。 その後に、九郎が頼義の伝えた通りの「黒革縅の古き」、つまり豪華ではない黒色の古い質素な鎧に着替えたから、傍線部のように喜んだ。その旨が例のように簡潔にまとめられていれば正解。
問4 着飾ることに金銭をついやすと家が貧しくなり、いい家来を召し抱えられなくなるという考え。
頼義が九郎に対して命を落とすことになるという内容の発言は、本文中にて「汝、かならず身を亡ぼすべし」と「なほ身を失ふ相なり」と書かれている部分である。何故、九郎が前半に着ていたような武具によって、命を落とすことになると頼義が考えたかは本文後半の「奇麗にたからをつひやせば、」から始まる1文にかかれている。
「奇麗にたからをつひやせば、家まづしくなりて、よき郎等を扶持すべきちからなし、されば、敵にむかひて滅びやすしと、仰せありなし。」は現代語訳すると、「着飾ることに金銭を費やせば、家が貧しくなって良い家臣を召し抱えることができなくなる。そうすれば、敵に相対して亡びやすい」という意味となる。これをまとめられていれれば正解。
なお、郎等は武士団の中で国司(諸国大名)が率いた血縁関係のない家来や従者を意味する。
次のグラフは、日本語に関する意識や理解の現状について調査した「国語に関する世論調査」のうち、「国語(日本語)について関心があること」について調査した結果を表したものである。あなたは、このグラフの中から、どのようなことを考えるか。あなたが考えたことを、あなたが体験したことや学んだことなど、身近なところにある事柄と関連付けて書きなさい。ただし、次の条件1、2に従うこと。
条件1 一マス目から書き始め、段落は設けないこと。
条件2 字数は、百五十字以上、百八十字以内(原稿用紙27字詰め×6行+18字=省略)とすること。
【解答例】
私がこのグラフを見て初めに考えたことは、「共通語や方言」の関心がその他と比較すると低いことが残念であるということです。私は岐阜出身で、身近な高齢世代から美濃弁を耳にすることがよくありました。しかし若い世代になるにつれて美濃弁を話す頻度は減る傾向にあります。美濃弁に限らず方言はその土地の歴史を持った文化の1つであると思うで、もっと関心をもってほしいと考えます。(180 文字)
【解説】
まずこのような条件作文問題の文章を書くにあたって重要なことは、グラフ中の5つの分野のうち最も自分の体験や学んだことと絡めやすいものを選択するということである。今回の場合、文字数制限が厳しく、グラフ全体の情報を体験と関連付けて書くのは文量が多くなりすぎるので、1つの分野に絞るのが最適だろう。また、そうすれば自ずともっとも書きやすいテーマを選択することにも繋がる。
次に、その出来事及び分野を選択した、つまりそれを想起した理由を簡潔に述べられれば文章の展開がすっきりするが、この問題の場合上2つが突出して関心が高く、下2つが比較的低い傾向にある。なので、自分の選択した分野が上2つの場合は「身近に感じている分野に対して世間の関心が高くて喜ばしい」ことを、逆に下3つを選択した場合は例文のように「身近に感じている分野に対して世間の関心が低くて残念である、もっと関心を持ってみてほしい」ことを意識すれば書きやすい。
なお、このようなグラフを見てそれについての条件作文をする問の場合は、この問いに限らず 「特徴的な値」に注目して書くとまとめやすい。この問題の場合は先述したようにどの分野を取っても「関心が比較的高い」か「関心が比較的低い」のどちらかの特徴を持っており書きやすいので、まず最も身近な例といずれかの分野を結びつけることから構想してもよい。しかし特徴的な分野が複数中の数個しかない場合はその分野に併せて身近な例を考えた方が書きやすい。
家庭教師のやる気アシストは、静岡県にお住まいの受験生のお子さんを毎年たくさん指導をさせ頂き、合格に導いています。
高い合格率の秘訣は、指導経験豊富な先生の指導力に加え、1対1の指導でお子さん一人ひとりの状況に合わせた、お子さんだけのカリキュラムで勉強が進められるから!
家庭教師のやる気アシストは、お子さんの志望校合格まで全力でサポートさせて頂きます!
お子さんにとって「成果が出る勉強法」ってどんな勉強法だと思いますか?
お子さんそれぞれに、個性や性格、学力の差もあります。そんな十人十色のお子さん全員に合う勉強法ってなかなかないんです。
たからこそ、受験生の今だけでもお子さんだけの勉強法で受験を乗り越えてみませんか?
やる気アシストには、決まったカリキュラムはありません。お子さんの希望や学力、得意や不得意に合わせて、お子さんだけのカリキュラムで指導を行っていきます。また、勉強法もお子さんそれぞれに合う合わないがあります。無料体験授業では、お子さんの性格や生活スタイルを見せていただき、お子さんにとって効率的な成果の出る勉強のやり方をご提案させて頂きます。