2020年度【令和2年度】兵庫県公立高校入試(社会)過去問題解説

【兵庫県】令和2年度/2020年度入学者高校入試選抜試験:社会の解説

兵庫県の2020年3月実施の令和2年度(2020年度)入学者の公立高校入試問題の解説をしています。

受験勉強において、過去問を解くことはとても効果的な勉強法です。ぜひ、受験までに一度挑戦し、問題の傾向を掴んでおきましょう。合わせて、対策などをたてられるととても良いですね。

また、過去問で苦手な点が見つかった場合は、そこを中心に試験日当日までにしっかりと対策しておきましょう。

 

兵庫県の社会は地理・歴史・公民で大問がバランスよく出題されます。さらに構成としても明確で、地理なら世界地理と日本地理、歴史は江戸までと明治以降、公民は憲法系とその他と分かりやすい構成になっています。

難易度としてはやや難です。ただ用語だけ覚えればいいだけでなく、少し深いところまで理解すべき問題が多いですが、記述はなく選択問題が多い傾向があります。

 

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大問1:地理

問1:世界地理

(1):世界地図1の地点Pの対せき点として適切なものをA~Dの中から選ぶ問題です。
【・答え「D」】

 地点Pは北緯35度、東経140度あたりなので、南緯35度、西経40度の地点を選べばよい。
日本の裏側がブラジルと覚えていると楽。

(2):1月、7月の平均気温と降水量を表した図2のa~cの示している都市が世界地図1中のア~ウの何れに当てはまるかを選ぶ問題です。
【・答え「a:ア、b:ウ、c:イ」】

a:1月が冬で7月が夏となっているので北半球だと分かる。気温差が少ないことから西岸海洋性気候だと分かる。
b:1月が夏で7月が冬となっているので南半球だと分かる。

c:1月が冬で7月が夏となっているので北半球だと分かる。降水量の差が大きいので温帯だと分かる。

 

(3):2016年の米と小麦の生産量、輸出量のそれぞれ上位7か国を示した表1の読み取りとそれに関連する事柄について述べた文の下線部ア~エのうち適切でないものを選ぶ問題です。
【・答え「エ」】

小麦の寡占化により、輸出制限がかかると小麦の価格が高騰する。 

 

(4):2017年の日本における資源の輸入相手上位5か国を示した表2の①~③にはそれぞれ石炭・石油・天然ガスが入ります。また、Qは図1の「か」~「く」の何れかの国名が入るとき、③とQの組み合わせとして適切なものをア~カの中から選ぶ問題です。
【・答え「オ」】

①:サウジアラビアやアラブ首長国連邦などOPEC加盟国があるので石油。
②:オーストラリアやカナダがあるので石炭。 

③:マレーシアやカタールがあるので天然ガス。
日本の石炭輸入はほとんどが、オーストラリア・インドネシア・ロシアなのでQは「き」のロシアが入る。「か」はナイジェリア、「く」はメキシコ。

 

(5):主な国の総発電量と再生可能エネルギーによる発電量の総発電量に占める割合を表した表3と、主な国の二酸化炭素排出量を示した図3からあとの文X、Yが説明している国を選んで国名を書く問題です。
【・答え「X:ドイツ、Y:インド」】

X:図3より二酸化炭素の排出量が減っているのはドイツとイギリス。そのうち再生可能エネルギー発電量が多い方を選べばよい。

Y:図3より二酸化炭素の排出量が増えているのは中国・アメリカ・インド・日本。これらの内、2番目に再生可能エネルギーが占める割合が大きい国を選べばよい。

 

(6):日本、EU、アメリカ、S国の貿易額を示した図4のS,T,Uに入る組み合わせとして適切なものをア~カの中から選ぶ問題です。
【・答え「エ」】

Sは日本との貿易が盛んなことと、アメリカとの貿易が黒字になっていることから中国だと分かる。
日米間の貿易は黒字なのでエが正しい。 

 

問2:日本地理~近畿・中部地方~

(1):日本地図5のA-Bの断面として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ア」】

A-B間には標高2000~3000mの日本アルプス(飛騨山脈・木曽山脈・赤石山脈)がある。 

 

(2):次の文中①~③に当てはまる語句として適切なものがア・イのどちらかをそれぞれ選ぶ問題です。
【・答え「①イ、②イ、③ア」】

2011年の東日本大震災は津波が甚大な被害をもたらし、1923年の関東大震災は火災が甚大な被害をもたらした。
水深6000m未満をトラフ、水深6000m以上を海溝と呼ぶ。 

 

(3):県別の農業産出額に占める、米・野菜・果実・畜産の割合を示した図7の①~③に当たる県として最も適切なものを日本地図5のX~Zの中から選ぶ問題です。
【・答え「①Z、②X、③Y」】

①果実の生産が盛んなのでZの山梨県だと分かる。
②畜産が盛んなのでXの兵庫県だと分かる。
③野菜の栽培が盛んなのでYの長野県だと分かる。

 

(4):製造品出荷額を示した表4のA,Dにあたる府県を日本地図5のカ~ケの中から選ぶ問題です。
【・答え「A:ケ、D:カ」】
カ:大阪府、キ:三重県、ク:石川県、ケ:静岡県

「輸送用機械器具」に着目するとA、Bが太平洋ベルトに属する三重県か静岡県だと推察可能。Bに比べてAの方が工業が盛んなことから、Aは静岡県だと分かる。
C、Dを比べたときにDの方が工業が盛んなことからDが大阪府だと分かる。

 

(5):地形図8をみて後の問いに答える問題です。

(5)①:地形図8から読み取れることを述べた文として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「イ」】

ア:「郷之口」の田原川周辺にあるのは水田。
ウ:城跡は見られない。

エ:工場は見られない。

 

(5)②:地形図8のAで犬打川がどの方角に流れるか答える問題です。
【・答え「北」】

犬打川の南に142m、北に119mとあることから北に流れていると分かる。
また、北側に水田があることからも明らか。 

 

(5)③:地形図8のBの地域の土地利用について述べた文中①、②に入る語句の組み合わせとして適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ウ」】

 茶畑は傾斜地に作られることが多く、果樹園は扇状地に出来ることが多い。

大問2:歴史

問1:江戸時代までの歴史

(1):日本の文化に関する資料A~Cに関する以下の問いに答える問題です。

①:Aの歌をよんだ九州地方の警備にあたった兵士を何というかを漢字2字で書く問題です。
【・答え「防人」】 

飛鳥時代から平安時代、律令制度下で行われた軍事制度で3年間北九州の防衛をしないといけなかった。

 

②:Bの歌をよんだ人物について述べた文として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「エ」】

藤原道長のことなのでエが正解。摂関政治によって権力を握った。
アは豊臣秀吉。イは足利義満。ウは平清盛。

 

③:Cの歌は後鳥羽上皇が隠岐でよんだものである。この人物が隠岐へ流されるきっかけとなった戦乱として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「イ」】

承久の乱は鎌倉幕府打倒を掲げ、後鳥羽上皇が挙兵し幕府に敗北した戦い。
応仁の乱は室町幕府8代将軍足利義政の後継者争いのために起こった戦い。

壬申の乱は天智天皇の死後の跡目争いで大友皇子と大海人皇子が争った戦い。
保元の乱は後白河上皇と崇徳天皇の対立に藤原氏一族や源氏と平氏が絡んだ戦い。 

 

④:万葉集に収められている歌として適切なものをA~Cの中から選ぶ問題です。
【・答え「A」】

万葉集は身分に関係なく集められたので歌人不明の曲も多く集められている。 

 

(2):日本の文化に関する資料D~Fに関する以下の問いに答える問題です。

①:Dが初めて建てられた時代に広まった、和歌の上の句と下の句を別の人が次々によみつないでいく文芸を何というか漢字2字で書く問題です。
【・答え「連歌」】

連歌の初句が独立して出来たのが俳句である。 

 

②:Dが初めて建てられた時代に発展した日本の文化に関して述べた文X,Yについて、その正誤の組み合わせとして適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「イ」】

出雲阿国が登場したのは安土・桃山時代。 

 

③:Fの左側の人物がよんだ俳句Eの空欄に当てはまる地名について述べた文として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ウ」】

松尾芭蕉による佐渡の俳句の為、ウが正解。
アは加賀、イは安土、エは平泉。 

 

(3):1818年に日本の学者がナポレオンの業績を知り作った漢詩の書き下し文Gを読んで以下の問いに答える問題です。

①:「仏郎王」の征服が、19世紀前半のヨーロッパ諸国に与えた影響について述べた文として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「エ」】

1789年にフランス革命がおこり、自由と平等を唱えた人権宣言が発表された。
ア:大航海時代は15世紀末
イ:ルネサンスは14~16世紀
ウ:帝国主義が広まったのは19世紀後半 

 

②:幕府とオランダとの通商施設があった地域として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ウ」】

長崎の出島を選べば正解。オランダはキリスト教の布教を行わない為、交易が許された。 

 

③:Gが作られたころ以降の日本のある対外政策を示した文を読んで、その政策が実施されるきっかけとなった出来事として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ア」】

 江戸幕府はアヘン戦争で清が敗れたことを知ると、外国との姿勢を軟化した。
アメリカ南北戦争が1861年、インド大反乱が1857年、太平天国の乱が1851年。

 

問2:明治時代からの歴史

(1):地租改正に関して明治時代に発行された地券図2が示す内容として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ウ」】

地租改正は土地の所有者に税の負担義務を負わせて地券を交付し、課税の対象を収穫高から地価の3%に変更して現金で税を納めされた政策のこと。
重い負担だった為各地で地租改正反対一揆が起こり、1877年に税率を2.5%に下げた。 

(2):日清戦争・日露戦争の頃にみられた、農村や農業に携わる人々の様子に述べた文として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ア」】

イとエは昭和時代。ウは江戸時代の出来事。

 

(3):20世紀前半のある20年間における米価の推移を表したグラフ図3を見て1918年に当たる場所をア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「イ」】

1918年はシベリア出兵を見越した大商人が米を買い占めたため、米価が高騰し、米騒動が起きた。

 

(4):文章中Xに入る説明と自作地・小作地の割合の変化を示した図4のYにあてはまる語句の組み合わせとして適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「エ」】

 戦後にGHQが主導し、農地改革により自作農が増やされ小作農が減らされた。

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大問3:公民

問1:経済

(1):経済のグローバル化に関する文章の下線部aに関して次の問いに答える問題です。

(1)①:次の文中の①~③に入る語句の組み合わせとして適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「エ」】

産業の空洞化は人件費を抑えるために海外に工場を移し、国内の工場の数が減ること。 

 

(1)②:神戸港の貿易額の変化について述べた文を読んで、神戸港の貿易額の推移を表したグラフとして適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ウ」】

「平成7年と20年に落ち込み」「平成29年で平成1年度を上回っている」ものを選べばよい。 

 

(2):下線部bに関して次の文中の①②に入る語句の組み合わせとして適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「エ」】

円の価値が高いときが円高(ドルを買う時安くなる)、円の価値が低いときが円安(ドルを買う時高くなる)。 

 

(3):下線部cに関して次の文中の①②に入る語句の組み合わせとして適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「イ」】

労働基本権は28条、集会・結社・表現の自由は21条に記載されている。 

 

(4):下線部dに関して次の問いに答える問題です。

(4)①:次のXYの2つの立場がそれぞれ支持する貿易の自由化についての考え方として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「X:ウ、Y:イ」】

Xは貿易を推進し、Yは貿易を抑制したほうがよい。 

 

(4)②:世界の貿易に関する各国の利害を調整するために1995年に設立された国際機関をアルファベット大文字3字で書く問題です。
【・答え「WTO」】

 世界貿易機関の略称。

 

問2:政治

(1):まちづくりとその課題についての文章中下線部aに関して次の文中の空欄に入る語句を漢字4字で書く問題です。
【・答え「地方分権」】

国が地方公共団体の政治の方針を決めることを中央集権、国と地方公共団体が対等の関係で仕事を分担して行うことを地方分権という。 

(2):下線部bに関して、高度経済成長期の都市部への人口流入に伴って、都市部で発生した現象を述べた文として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「イ」】

高度経済成長期は1950年代後半~1970年初め。
ICTベンチャー企業の増加は1995年~2000年代、消費税導入は1989年、キャッシュレスはまだ導入自体が進んでいない。 

(3):下線部cに関して、次の問いに答える問題です。

(3)①:住民参加に関して述べた文XYについてその正誤の組み合わせとして適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ア」】

 

(3)②:対立を解消し、合意を目指す過程について述べた文中のX~Zに入る語句として適切なものをア~ウの中から選ぶ問題です。
【・答え「X:ウ、Y:ア、Z:ウ」】
X:全体の奉仕者は公務員のこと、オブンズパーソンは行政監督専門員制度のこと。
Y・Z:話し合いの際には「公正」と「効率」のバランスが重要。

 

(4):下線部dに関して、次の問いに答える問題です。

(4)①:資料1~3から読み取れることを述べた文として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「イ」】

ア:住宅総数の方が空家数よりも低いため不適。
ウ:1998年の住宅総数に占める空家数の割合は2割以下。
エ:1978年の兵庫県の世帯数は約150万世帯。 

 

(4)②:資料1~4をもとに考察したことを述べた文中のXYに入る語句として適切でないものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「X:エ、Y:ウ」】

X:生産年齢人口は減少する。

Y:若者の転入を促進すべき。

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