【京都府】平成31年度/2019年度入学者高校入試選抜試験:理科の解説

2019年度【平成31年度】京都府公立高校入試(理科)過去問題解説

京都府の2019年3月実施の平成31年度(2019年度)入学者の公立高校入試問題の解説をしています。
受験勉強において、過去問を解くことはとても効果的な勉強法です。ぜひ、受験までに一度挑戦し、問題の傾向を掴んでおきましょう。合わせて、対策などをたてられるととても良いですね。
また、過去問で苦手な点が見つかった場合は、そこを中心に試験日当日までにしっかりと対策しておきましょう。

京都府の理科は中期試験のみ実施されます。
難易度としてはやや易です。構成としては小問集合はなく、物理・化学・地学・生物の4分野から2つずつ出る計8つの大問で構成されています。

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大問1:生物~植物~

ホウセンカを用いて行った実験について(1)~(3)の問いに答える問題です。

(1):ホウセンカの葉脈ⅱ図のような網状脈を持つ、ホウセンカと同じ仲間の植物として適当なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ア」】
アブラナが網状脈、イネ、トウモロコシは平行脈。ゼニゴケはコケ植物であり葉脈を持たない。

(2):実験結果に関しての考察の文中Xに入る語句を漢字2字で書き、Y・Zに入る語句の組み合わせとして適切なものをア・イの中から選ぶ問題です。
【・答え「X:蒸散、Y・Z:イ」】
ワセリンは気孔をふさぐために塗られた。葉の裏側にワセリンが塗られたものの方が水の減少量が小さいので葉の裏側に気孔が多いことが分かる。

(3):実験で用いたホウセンカと同じ条件のものを用意し、ワセリンを一切塗らずに90mlの水の入ったメスシリンダーにさし、油を注いで水面をおおい、光が十分にあたる風通しのいい場所に3時間置いた後の水の減少量として適当なものをア~オの中から選ぶ問題です。
【・答え「ウ」】
Aは茎と葉の裏側、Bは茎と葉の表側、Cは茎からの蒸散が起こる。求める水の減少量は
(葉の表側の蒸散による減少)+(葉の裏側の蒸散による減少)+(茎の蒸散による減少)
で求められる。よって
(Aの水の減少量)+(Bの水の減少量)-(Cの水の減少量)
を計算すればよいので
6.6+2.2-1.0=7.8
より、(ウ)7.8mlが正答。

大問2:地学~天体~

ある年の1月中旬に金星を見たときの会話を元に(1)・(2)の問いに答える問題です。

(1):午前5時ごろの金星の位置を図中A~Dの中から選び、その時の金星の形をア~オの中から選ぶ問題です。
【・答え「場所:D、形:イ」】
明け方のときに金星が観測されるのはDの位置に金星があるときである。このとき太陽に照らされていない金星の右側がかけて見えるので、右側がかけている(イ)が正答。

(2):真夜中に金星が見えないことを説明した文中の空欄に当てはまる言葉を「公転軌道」という言葉を用いて12~14字で書く問題です。
【・答え「(例)地球の公転軌道より内側にある」】
例えば月が太陽からみて地球の外側にあるとき、すなわち太陽―地球―月という位置関係にあるとき、真夜中に満月を観測することができる。同様に火星なども地球の外側にあるときには真夜中にも観測できる。しかし金星の場合は、金星が地球の公転軌道より内側を公転しているために太陽―地球―金星となるような位置関係になることがない。そのため金星は真夜中に観測されない。

大問3:地学~地質~

ある地点で行われたボーリング調査の結果を元に、(1)・(2)の問いに答える問題です。

(1):地層について述べた文として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ア」】
(イ)火成岩ではなく堆積岩である。火成岩はマグマが冷えて固まったものである。
(ウ)示相化石ではなく示準化石である。示相化石は当時の環境の推定に用いられる。
(エ)石灰岩は炭酸カルシウムが主成分で、貝殻などの死骸が堆積してできる。火山灰が堆積してできる岩は凝灰岩と呼ぶ。

(2):地点X~Zの中で最も新しい地層と古い地層を選ぶ問題です。
【・答え「古い地層:Y、新しい地層X」】
A,B,Cに共通して存在している凝灰岩の地層は同年代に出来たものである。Bは凝灰岩の地層の大きく下にYの層があるので、Yが一番古い地層だと考えられる。またAは凝灰岩の上にXの層が存在しているので、Xが一番新しい地層だと考えられる。

大問4:化学~化学反応~

砂糖・食塩・炭酸水素ナトリウム・デンプンの性質を調べるために行った実験を元に、(1)~(3)の問いに答える問題です。

(1):物質が燃えたときに発生し、石灰水を白く濁らせる気体を化学式で書き、そのような気体を発生させ炭になる物質として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「気体:CO₂、物質の名称:エ」】
二酸化炭素CO2は石灰水を白濁させる作用がある。有機物には炭素Cが含まれており燃焼により二酸化炭素が発生する。Cが含まれていない物質は無機物と呼ぶ。

(2):20℃の水100gに36gまで溶ける物質を20℃の水80gに既に8g溶けている状態で、どれだけ加えれば飽和水溶液になるかを求める問題です。
【・答え「20.8g」】
水80mlにおいてDをx g溶かすと飽和するとして、xの値は
100:36=80:x
よりx=28.8と求まる。いま、Dは8 g水に溶けているので飽和水溶液にするための残りの量は
28.8-8=20.8
より20.8 gと求まる。

(3):実験の考察の空欄X・Yに当てはまる言葉をア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「X:ア、Y:エ」】
物質Aについて、砂糖とデンプンは有機物であるので燃えて炭になる。そのうち砂糖は水に溶け、デンプンは水に溶けない。よって物質Aは(ア)砂糖である。物質Bについて、食塩NaClと塩酸HClは反応しない一方で、炭酸水素ナトリウムNaHCO3と塩酸は
NaHCO3 + HCl →NaCl + H2O + CO2
という反応式で反応する。このとき発生する気体は二酸化炭素CO2である。よって物質Bは(ウ)炭酸水素ナトリウムである。

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大問5:生物~人間~、地学~気象~

理科部の活動中に交わされた会話を元に(1)~(3)の問いに答える問題です。

(1):感覚器官について述べた文として適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ウ」】
感覚器官は外部からの刺激を信号に変え、感覚神経を通して中枢神経に伝えている。

(2):目に関してまとめた文中Xに入る言葉として適切なものをア・イの中から選び、Yに入る言葉として適切なものをカ・キから選び、Zに入る言葉として適切なものをひらがな4字で書く問題です。
【・答え「X:ア、Y:キ、Z:はんしゃ」】
強い光を浴びると、レンズを通る光を減らすために虹彩が小さくなるため瞳が小さくなる。

(3):ある日ある地点の気象観測データを見て、3時の天気として適切なものをア~エの中から選び、9時の風向・風力を図中に記す問題です。
【・答え「イ、図は略」】

大問6:物理~電気分解~

電気分解を行った実験結果を元に(1)、(2)の問いに答える問題です。

(1):水の電気分解についてまとめた文の①に入る言葉をひらがな3字で、②・③に入るイオン式の組み合わせとして適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「①:でんり、②・③:イ」】
水酸化ナトリウムNaOHの電離は
NaOH → Na+ + OH-
という式であらわされる。

(2):実験中に起こった化学反応式として適切なものをア~カの中から選び、このように化学反応によって電気エネルギーを取り出す装置のことを何電池というかひらがな5字で書く問題です。
【・答え「反応式:オ、名称:ねんりょう」】
化学反応式は両辺で各原子の数が等しい必要がある。そのため水素H2の係数が2となり、全体としては
2H2O → 2 H2 +O2
となる。よって(オ)が正答。
またこの反応の逆反応である
2 H2 +O2 → 2H2O
という反応から得られる電気エネルギーを利用した電池が燃料電池である。

大問7:物理~力とエネルギー~

物体のもつエネルギーについて調べるために行った実験を元に、(1)~(3)の問いに答える問題です。

(1):会話中の空欄Xに入る語句をひらがな6字で書く問題です。
【・答え「りきがくてき」】
位置エネルギーと運動エネルギーの和である力学的エネルギーは摩擦力や空気抵抗などの損失がない限り保存され、一定の値になる。

(2):小球が図中の点Aから点Gまで運動するときの小球のもつ位置エネルギーの大きさの変化を模式的に表したものとして適切なものをア~カの中から選ぶ問題です。
【・答え「エ」】
位置エネルギーの大きさは基準面からの高さに比例する。また文章より摩擦力や空気抵抗によりエネルギーが保存されていないとある。そのためレールの形と同じで終点Gが始点Aより低い(エ)が正答。

(3):小球が点Aから点Gまで運動するときの、点B・点C・点Fにおける速さを比べたとき、小球の速さが最も早い点と遅い点をそれぞれ選ぶ問題です。
【・答え「早い点:B、遅い点:F」】
小球の速さは運動エネルギーに比例する。本問では点B,C,Fの高さは同じなので位置エネルギーは同じである。一方で、摩擦力や空気抵抗により運動エネルギーが損失しており、小球が移動するほど運動エネルギーは損失されていく。そのため点B,C,Fのうち移動距離が一番短い点Bで運動エネルギーは最も大きい、すなわち点Bが最も速い点である。逆に、移動距離が一番長い点Fで運動エネルギーは最も小さい、すなわち点Fが最も遅い点である。

大問8:物理~電気~

電流や電圧を調べるために行った実験を元に、(1)(2)の問いに答える問題です。

(1):抵抗器aの抵抗の大きさは何Ωか、適切なものをア~エの中から選ぶ問題です。
【・答え「ウ」】
本問は抵抗を並列につないでいるので、各抵抗にかかる抵抗の大きさによらず電圧は等しい。一方で各抵抗を流れる電流は抵抗の大きさによる。操作①では抵抗の大きさが等しいので流れる電流も等しくなる。電流計の値は500 mA = 0.5 Aを示しているので、各抵抗に流れる電流は
0.5÷2=0.25
より0.25 Aと求まる。よって抵抗の値はオームの法則を用いて
3.0÷0.25=12
より12 Ωと求まる。

(2):下線部の抵抗器bを外した後の電流の大きさは、操作①の結果と比べて何mA小さくなったか求め、抵抗器cの抵抗の大きさは何Ωか求めよ。
【・答え「250mA、24Ω」】
抵抗器bを外した後に流れる電流は、オームの法則を用いて
3.0÷12=0.25
より0.25 A=250 mAと求まる。よって操作①の結果と比較して、500-250=250より250 mA小さくなったと求まる。
抵抗器cを並列につないだとき、全体を流れる電流は
250×1.5=375
より375 mAと求まる。また抵抗器bには変わらず電流が250 mA流れるので、抵抗器cには
375-250=125
より125 mA=0.125 Aの電流が流れる。よって抵抗器cの抵抗の値はオームの法則を用いて
3.0÷0.125=24
より、24 Ωと求まる。

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