【奈良県】令和5年度/2023年度入学者高校入試選抜試験:数学の解説

奈良県の2023年3月実施の令和5年度(2023年度)入学者の公立高校入試問題の解説をしています。

受験勉強において、過去問を解くことはとても効果的な勉強法です。ぜひ、受験までに一度挑戦し、問題の傾向を掴んでおきましょう。合わせて、対策などをたてられるととても良いですね。

また、過去問で苦手な点が見つかった場合は、そこを中心に試験日当日までにしっかりと対策しておきましょう。

  

 

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大問1

問題文

次の各問いに答えよ。

 

(1) 次の①~④を計算せよ。

 

① 7-(-6)

 

②15+(-4)²÷(-2)

 

③(x+2)(x-5)-2(x-1) 

 

④√2×√6-√27

 

(2) 連立方程式 x+4y=5, 4x+7y=-16 を解け。

 

 

(3) 2次方程式x²+5x+1=0を解け。

 

(4) a<0,b<0のとき、a+b,a-b,ab,a/bのうちで、式の値が最も小さいものはどれか。 

 

(5) 図1の2つの三角すいA、Bは相似であり、その相似比は2:3である。三角すいAの体積が24㎤であるとき、三角すいBの体積を求めよ。

 

 

 

 

(6) 図2で数直線上を動く点Pは、最初原点Oにある。点Pは、1枚の硬貨を1回投げるごとに、表が出れば正の方向に1だけ移動し、裏が出れば負の方向に2だけ移動する。硬貨を3回投げて移動した結果、点Pが原点Oにある確立を求めよ。

 

 

(7) 省略。

 

(8) A中学生の1年生75人と3年生90人に、通学時間についてアンケートをした。図4は、その結果について、累積相対度数を折れ線グラフに表したものである。例えば、このグラフから、1年生では通学時間が10分未満の生徒が、1年生全体の42%であることを読み取ることができる。図4から読み取ることができることがらとして適切なものを、次のア~オから全て選び、その記号を書け。

ア 数学時間の中央値は、1年生の方が3年生よりも大きい。

イ 通学時間が20分未満の生徒は、1年生も3年生も半分以上いる。

ウ 通学時間が25分未満の生徒の人数は、1年生も3年生も同じである。

エ 通学時間が25分以上30分未満の生徒の人数は、3年生の方が1年生よりも多い。

オ 全体の傾向としては、1年生の方が3年生よりも通学時間が短いといえる。

 

 

解答・解説

(1)

① 7-(-6)=7+6=13

②15+(-4)²÷(-2)=15+16÷(-2)=15+(-8)=15-8=7

③(x+2)(x-5)-2(x-1)=(x²-5x+2x-10)-2x+2=x²-3x-10-2x+2=x²-5x-8

④√2×√6-√27=√12-3√3=2√3-3√3=-√3

 

(2) x+4y=5・・・①、4x+7y=-16・・・②とする。

①の両辺に4をかけると、 4x+16y=20・・・③

③-②で、 9y=36 ∴y=4

y=4を①に代入して、 x+16=5 ∴x=-11

よって、 x=-11,y=4

 

(3) 2次方程式の解の公式を使って、

x=(-b±√(b²-4ac))/2a=(-5±√(25-4))/2=(-5±√21)/2

 

(4) 条件より、-b>0のため、 a+b<a-b

また、 a+b<0, ab>0, a/b>0 なので、a+bが最小値となる。

 

(5) 相似の図形の体積比は相似比の3乗に等しくなるため、体積比は2³:3³=8:27

よって三角すいBの体積は 24×(27/8)=81(㎤)

 

(6)最終的に点Pが原点Oにあるためには、表が2回、裏が1回出る必要がある(出る順番は関係ない)。

よって、

1/2×1/2×1/2×3=3/8

 

(7) 省略。

 

(8) イ、エ、オ

 

大問2

問題文

太郎さんと花子さんは、ロボット掃除機が部屋を走行する様子を見て、動く図形について興味をもった。次の---内は、いろいろな図形の内部を円や正方形が動くとき、円や正方形が通過する部分について考えている、太郎さんと花子さんの会話である。

 

-------------------------

花子:長方形の内部を円や正方形が動くとき、正方形は、長方形の内部をくまなく通過できるね。でも、円は、長方形の内部で通過できないところがあるよ。正方形は、どんな図形の内部でもくまなく通過できるのかな。

太郎:どうかな。三角形の内部では、円も正方形も通過できないところがあるよ。いろいろな図形の内部を円や正方形が動く場合、通過できるところに違いがあるね。

花子:直角二等辺三角形の内部を円や正方形が動くときについて、真上から見た図をかいて考えてみよう。

-------------------------

 

XZ=YZ,∠XZY=90°の直角二等辺三角形XYZの内部を円O、正方形ABCDが動くとき、各問いに答えよ。ただし、円周率はπとする。

 

(1) 図1で、円Oは辺XY,YZに接しており、2点P、Qはその接点である。また、点Rは直線XOと辺YZとの交点である。①~③の各問いに答えよ。

①∠POQの大きさを求めよ。

 

②線分XR上にある点はどのような点か。「辺」と「距離」の語を用いて簡潔に説明せよ。

 

③円Oの半径が2㎝であるとき、線分XPの長さを求めよ。

 

 

(2) 次の---内は、△XYZの内部を、正方形ABCDが動く場合について考えている、太郎と花子さんの会話である。①、②の問いに答えよ。

 

-------------------------

花子:図2のように、正方形ABCDが、点Xに最も近づくように、正方形ABCDの2点B,Dがそれぞれ辺XY,XZ上にある図をかいたよ。

太郎:図2の正方形ABCDで、点Xに最も近いのは点Aだね。

花子:そうだね。2点X,A間の距離はどのくらいの長さになっているのかな。図2からわかることは何だろう。

太郎:点Aを中心として2点B,Dを通る円をかくと、点Xも円Aの周上にありそうだね。

花子:円Aで、弧BDに対する中心角は∠BADになるね。∠BAD=90°で、∠BXD=45°だから、∠BXDは弧BDに対する円周角になっているね。点Xは円Aの周上にあるといえるよ。

太郎:2点X,A間の距離は【 あ 】と等しいといえるね。

花子:正方形ABCDが動いて、辺XY,XZ上の2点B,Dの位置が変わっても、2点X,A間の距離について同じことがいえるから、正方形ABCDが、△XYZの内部をくまなく動くとき、正方形ABCDが通過した部分の面積もわかるね。

-------------------------

 

①【 あ 】にあてはまる語句を、次のア~エから1つ選び、その記号を書け。

ア 正方形ABCDの対角線の長さ

イ 正方形ABCDの1辺の長さ

ウ 正方形ABCDの対角線の長さの半分

エ 正方形ABCDの1辺の長さの半分

 

②図3のように、正方形ABCDが、△XYZの内部をくまなく動くとき、正方形ABCDが通過した部分の面積を求めよ。ただし、XZ=10㎝、AB=3㎝とする。

解答・解説

(1) 

①∠XPO=90°、∠XQO=90°、∠YXZ=45°なので、

∠POQ=360°-90°-90°-45°=135°・・・(A)

 

②2辺XY、XZからの距離が等しい点。

 

③直線OQとと線分XYの交点をSとする。

線分XOは∠SXQの二等分線なので、XS:XO=SO:QO

ここで、△XSQは直角二等辺三角形より、

XS:XQ=√2:1となるので、

SO:QO=√2:1

SO:2=√2:1 ∴SO=2√2(㎝)

よって、XP=XQ=SQ=2+2√2(㎝)・・・(A)

 

(2) 

①イ

 

②(10×10×1/2) - (3²×π×45/360×2)

=50-9π/4(㎠)・・・(A)

 

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大問3

問題文

 右の図のように、関数y=ax²(a>0)のグラフ上に、2点A、Bがあり、関数y=(-½)x²のグラフ上に2点C、Dがある。

2点A、Cのx座標は-4であり、2点B、Dのx座標は2である。

2点A、Bを通る直線とy軸との交点をEとする。原点をOとして、各問いに答えよ。

(1) 関数y=(-½)x²について、xの変域が-4≦x≦2のときのyの変域を求めよ。

 

(2) 2点C、Dを通る直線の式を求めよ。

 

(3) aの値が大きくなるとき、それにともなって小さくなるものを、次のア~エから1つ選び、その記号を書け。

ア 直線ABの傾き

イ 線分ABの長さ

ウ △OABの面積

エ AE:EBの比の値

 

(4) 直線ODが四角形ACDBの面積を2等分するとき、aの値を求めよ。

 

解答・解説

(1)yはxが-4のとき最小値、xが0のとき最大値をとるので、それぞれ代入して

-8≦y≦0・・・(A)

 

(2)2点C、Dそれぞれの座標は、C(-4,-8) D(2,-2)となる。

よって求める式の傾きは 6/6=1

傾き1の直線がD(2,-2)を通るので、 y=x-4・・・(A)

 

(3)(-4,16a)、B(2,4a)となる。

 

ア (4a-16a)/(2-(-4))=-2a

イ √((2-(-4))²-(4a-16a)²)=√(36+144a²)

ウ 直線ABの式を、y=-2ax+bとすると、B(2,4a)を通るので、4a=-4a+b ∴b=8a

よって、E(0,8a)となるので、

△OAB=1/2×8a×(2-(-4))=24a

エ AE:EB=4:2=2:1

 

よって、答えはア

 

(4)直線ODと直線ACの交点をFとする。直線ODの式は、y=-xより、点Fの座標は(-4,4)となる。

四角形ACDBは台形なので、直線ODが面積を2等分するのは、AF+BD=FCとなるとき。

よって、

(16a-4)+(4a-(-2))=4-(-8)

20a=14 ∴a=7/10・・・(A)

 

大問4

問題文

図で、4点A,B,C,Dは円Oの周上にある。点Eは線分ACと線分BDとの交点でAC⊥BDであり、点Fは線分AD上の点で、EF⊥ADである。点Gは直線EFと線分BCとの交点である。各問いに答えよ。

(1) △AEF∽△BCEを照明せよ。

 

(2) ∠DAE=a°とするとき、∠BGEの大きさをaを用いて表せ。

 

(3) DE=3㎝、AE=4㎝、BE=8㎝のとき、①、②の問いに答えよ。

① △CEGの面積を求めよ。

 

② 円Oの半径を求めよ。

 

解答・解説

(1) △AEFと△BCEにおいて、仮定より、

∠AFE=90°・・・①

∠BEC=90°・・・②

①、②より、∠AFE=∠BEC・・・③

1つの弧に対する円周角は等しいので、 ∠EAF=∠CBE・・・④

③、④より、2組の角がそれぞれ等しいので、△AEF∽△BCE

 

(2) ∠CBE=∠DAE=a°より、

∠BCE=180°-90°-a°=90°-a°より、

∠GEC=∠AEF=90°-a°

よって、∠BGE=∠GCE+∠GEC=(90°-a°)+(90°-a°)=180°-2a°・・・(A)

 

(3) 

 ① ∠BEG=180°-(180°-2a°)-a°=a°より、

∠GBE=∠GEB=a°となるので、GB=GE

また、∠GEC=∠GCE=90°-a°より、GC=GEとなるので、GB=GCとなる。

ここで、△BEC∽△AEDより、

CE:DE=BE:AE

CE:3=8:4

4CE=24

CE=6(㎝)

よって、△CEG=1/2×6×8×1/2=12(㎠)・・・(A)

 

② 図のように点Hをとると、△ABEにおいて、三平方の定理より、

AB²=8²+4²=80

AB>0より、 AB=4√5(㎝)

ここで、∠BHA=∠BDAより、△ABH∽△AEDとなるので、

BH:ED=AB:AE

BH:3=4√5:4

4BH=12√5 ∴BH=3√5(㎝)

△ABHにおいて、三平方の定理より、

AH²=(4√5)²+(3√5)²=125

AH>0より、AH=5√5(㎝)

よって、円Oの半径は、5√5/2(㎝)・・・(A)

 

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