2020年度【令和2年度】大阪府公立高校入試(社会)過去問題解説

【大阪府】令和2年度/2020年度入学者高校入試選抜試験:社会の解説

大阪府の2020年3月実施の令和2年度(2020年度)入学者の公立高校入試問題の解説をしています。

受験勉強において、過去問を解くことはとても効果的な勉強法です。ぜひ、受験までに一度挑戦し、問題の傾向を掴んでおきましょう。合わせて、対策などをたてられるととても良いですね。

また、過去問で苦手な点が見つかった場合は、そこを中心に試験日当日までにしっかりと対策しておきましょう。

 

大阪府の社会の問題は、やや難。記述問題自体は少なく、選択問題が比較的多いです。

 

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大問1:歴史

問1 ①:律令制度

問1 ①:8世紀の律令制度のしくみの中で、外交や九州の行政を担当する為に九州に設置された地方官庁を答える問題です。

【・答え エ】

ア:六波羅探題とは鎌倉時代に朝廷監視の為に京都に設置された機関である。

イ:開拓使は明治時代に北海道を開拓する為に派遣された人である。

ウ:多賀城は奈良時代から平安時代にかけて東北に設置された機関である。

 

問1 ②:摂関政治

問1 ②:9世紀に藤原氏が行った政治について述べた文の空欄XYにあてはまる語の組み合わせとして正しい選択肢を選ぶ問題です。

【・答え オ】

藤原氏は摂関政治によって政権を握った。藤原道長のときは3人の娘を天皇の后にし、藤原氏は最盛期を迎えた。

 

問2 ①:御成敗式目

問2 ①:御成敗式目について述べた文章の空欄ⒶⒷについて適切なものをそれぞれ1つずつ選ぶ問題です。

【・答え Ⓐ:イ Ⓑ:エ】

Ⓐ:御家人の裁判基準を示すために北条泰時によって制定された。北条時宗は初代執権である。

Ⓑ:承久の乱の後、朝廷の力が弱まった。その後、西国への支配権の拡大に際して御成敗式目が作成された。

 

問2 ②:武家諸法度

問2 ②:江戸時代に武家諸法度が制定された際、大名の城に関して「城の修理を届け出る事」ともう1つの決まりごとは何かを記述する問題です。

【・答え 新しい城を建ててはいけない】

大名の軍事力・防衛力が高くならないように、大名が”軍事拠点”である城を新しく建てることを禁止した。

 

問2 ③:幕末

問2 ③:幕末に起こった3つの出来事について正しく並べられた選択肢を選ぶ問題です。

【・答え カ】

日米修好通商条約を結んだ(ⅲ)ことで、条約に反対だった朝廷は怒り、各藩に外国勢力を攻撃するように求めた。長州藩は攘夷(外国勢力の排斥)を実行したが、報復されて連合艦隊に下関の砲台を占領される(ⅱ)。その後、同じく外国勢力との接触があった薩摩藩と長州藩は坂本龍馬の仲介の元、薩長同盟を結んだ(ⅰ)。

 

問3 ①:大日本帝国憲法

問3 ①:1889年に大日本帝国憲法が発布された時の内閣総理大臣として正しい人を選択肢から選ぶ問題です。

【・答え ウ】

天皇が大隈重信に授ける形で発布された。大久保利通と陸奥宗光は内閣総理大臣になったことはない。

問3 ②:選挙制度の変遷

問3 ②:資料をもとに、有権者の資格について述べられた空欄Ⓐにあてはまる選択肢を選び、空欄Ⓑにあてはまる数を記述する問題です。

【・答え Ⓐ:イ Ⓑ:18】

1925年に制定された普通選挙法により、所得による制限が撤廃された。しかし、まだ女性の選挙権は認められておらず、20~24歳の男子も選挙権も無かった。(これらはどちらも1945年に認められた。)

 

問4 ①:日本国憲法

問4 ①:日本国憲法の序文の一部について、空欄にあてはまる言葉を記述する問題です。

【・答え 最高法規】

法律は憲法の下に存在し、憲法違反となる内容は認められていない。

 

問4 ②:戦後

問4 ②:戦後の日本と外国の国交回復のできごとについて、正しい順番である選択肢を選ぶ問題です。

【・答え オ】

1951年のサンフランシスコ平和条約によって、日本は再び独立することとなった。その後、1956年の日ソ共同宣言により国交回復と国連加盟賛成をとりつけたことにより、国際連合に加盟した。日中共同声明は1972年のことである。

 

大問2:複合問題

問1:古代文明

問1:チグリス・ユーフラテス川流域で発展し、くさび形文字が使用された古代文明を選択する問題です。

【・答え ア】

インダス文明はインダス川、エジプト文明はナイル川、中国文明は黄河流域でおこった。

 

問2:日本の書物

問2:選択肢のうち、鎌倉時代に琵琶法師によって弾き語られた軍記物を選ぶ問題です。

【・答え エ】

古事記は奈良時代に完成した、現存する最古の書物である。

徒然草は鎌倉時代末期に作成された随筆である。

方丈記は鎌倉時代初期に作成された随筆である。

 

問3:20世紀の世界のようす

問3:20世紀前半に起こった出来事として正しいものを選択肢から選ぶ問題です。

【・答え エ】

ア、イは20世紀後半、ウは19世紀末に起こった出来事である。

 

問4 ① (a):ヨーロッパの思想家

問4 ① (A):社会契約論を発表したフランスの思想家を選ぶ問題です。

【・答え ア】

ルターは宗教改革の中心人物である。

ロックはイギリスの思想家で、社会契約説を説いた人物である。

リンカーンは南北戦争当時のアメリカの大統領である。

 

問4 ① (B):人権と国際連合

問4 ① (B):国際連合で採択された、すべての人・国が達成すべき人権に関する基準を定めたものの名称を記述する問題です。

【・答え 世界人権宣言】

1948年に国際連合で採択された。基本的人権尊重の原則を定めたもので、初めて人権保障を国際的に宣言したものである。

 

問4 ②:新しい人権

問4 ②:新しい権利について述べられた文章中の空欄Aにあてはまる語を記述する問題です。

【・答え プライバシー】

日本国憲法制定後に法律として規定された新たな権利として「プライバシーの権利」「知る権利」「環境権」などがある。

 

問5 ①:アメリカ合衆国の地理

問5 ①:図上のAA'より下の温暖な地域の総称について記述する問題です。

【・答え サンベルト】

航空機産業や・IT産業が発達した地域である。著名なIT企業が集積するシリコンバレーもこの地域にある。

 

問5 ②:新興国の経済

問5 ②:アフリカの国々を中心とした、特定の鉱産物や農作物の輸出に頼っている経済の名前を記述する問題です。

【・答え モノカルチャー】

1つの製品に国の経済が大きく左右されるため、デメリットが大きい。このような国々では他の作物を作るようにするなどモノカルチャー経済から脱却しようとする動きもみられている。

 

問5 ③:資料の読み取り

問5 ③:資料を読み取り、読み取れる内容として正しい選択肢をすべて選ぶ問題です。

【・答え ウ、エ】

 

大問3:地理

問1 ①:小麦の収穫量

問1 ①:小麦の収穫量を表した図ⅠのAにあたる都道府県の名前を記述する問題です。

【・答え 北海道】

米は雨が少ない気候では生育が難しい。一方、小麦の生育には雨が少なく涼しい気候が適している。したがって、日本では北海道で最も多く作られている。

 

問1 ②:世界の小麦生産・輸出入

問1 ②:4か国の小麦の生産・輸出・輸入について示した表1について、中国にあたる選択肢を選ぶ問題です。

【・答え ア】

中国は生産量が他国に比べても多いが、中国国内の需要はそれを上回る(人口が多い為)。したがって、輸入が輸出を大きく上回っている。

 

問1 ③:ポルトガルの位置

問1 ③:地図中よりポルトガルの位置を示した選択肢を選ぶ問題です。

【・答え エ】

 

問2 ①:海流

問2 ①:②日本列島の南西から北上する暖流のうち、日本海側を流れる海流として正しい選択肢を選ぶ問題です。

【・答え イ】

対馬海流は対馬付近を通るので覚えやすい。一方、太平洋側を通る暖流は日本海流なので間違えやすい。なので、これらはセットで覚えておくと良い。

 

問2 ② (a):地形

問2 ② (A):図Ⅲのような、山地から平和に河川が流れ出るところに土砂が堆積してできる地形の名前を記述する問題です。

【・答え 扇状地】

扇(おうぎ)の形をしていることから扇状地と呼ばれる。

 

問2 ② (B):断面図

問2 ② (B):図Ⅱの地図上XとYの間に引かれた地点の標高を断面図で表したものとして最も適している選択肢を選ぶ問題です。

【・答え ウ】

 

問2 ③ (C):日本海側の気候

問3 ③ (C):北陸地方の農家の副業について述べた文の空欄にあてはまる内容を「農作業」という語を用いて記述する問題です。

【・答え 積雪の量が多く、農作業が出来なかった】

日本の平地で最も積雪量が多い地域は、北海道ではなく日本海側の地域(北陸・東北)である。積雪量が多い事から、交通が遮断されてしまう年もある。一方で、春には雪解け水が豊富であることから、稲作については特に盛んな地域ともなっている。(秋田・山形・新潟など)

 

問3 ①:資料の読み取り

問3 ①:表・図から読み取れる内容についてまとめたPとQの文の正誤について、正しい選択肢を選ぶ問題です。

【・答え ア】

日本は他国に比べても農地面積が狭い国であるが、50年くらい前までは70%程度の自給率があった(人口は現在の5/6)。現在も米、卵はほぼ100%であるが、それ以外の食品はその大部分を他国からの輸入にゆだねている。食料自給率の低下は解決すべき大きな課題の一つとなっている。

 

問3 ②:資料の読み取り

問3 ②:図Ⅴより、穀物の廃棄量を減らすために出来る対策として適しているものを選択肢から選ぶ問題です。

【・答え イ、オ】

資料より、消費過程と加工過程での廃棄が大部分を占めていることが分かる。したがって、それを減少させる対策であるイ、オがふさわしい。

 

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大問4:公民

問1 ①:生存権

問1 ①:日本国憲法の生存権についての条文の空欄にあてはまる語を記述する問題です。

【・答え 文化的】

生存権の条文は頻出なので、暗唱できるレベルまでにしておくと良い。

 

問1 ② (a):身体の自由(生命・身体の自由)

問1 ② (A):日本国憲法で保障している身体の自由の内容として最も適している選択肢を選ぶ問題です。

【・答え イ】

全ての選択肢が日本国憲法の条文にあるが、生命・身体の自由についてはイのみである。

 

問1 ② (B):経済活動の自由と消費者保護

問1 ② (B):消費者を保護する事を目的とした法律の1つについて述べられた文の空欄にあてはまる語を記述する問題です。

【・答え 製造物責任】

日本国憲法で認められている自由でも、それが過度に行き過ぎないように法律が作られている。(国民がより利益を得られるようにするためのものであって、自由を一方的に抑圧する為ためのものではない。)

 

問2 ① (A):社会保障制度

問2 ① (A):病気・けが・失業などに備えて、国民がお金を出し合い、リスクに遭った人に支払われる社会保障の制度として正しい選択肢を選ぶ問題です。

【・答え ア】

病院での支払額は、この社会保険制度のおかげで1~3割負担となっている。中学生でも(被扶養者として)身近に享受できる社会制度の1つである。

 

問2 ① (B):介護保険制度

問2 ① (B):介護保険に原則加入する年齢としてふさわしい選択肢を選ぶ問題です。

【・答え ウ】

国民年金は20才であり、混同しやすいので注意する事。

 

問2 ②:経済安定機能

問2 ②:景気に関する事項について述べた文章の空欄ⒶⒷにあてはまる選択肢をそれぞれ選び、Ⓒにあてはまる語を記述する問題です。

【・答え Ⓐ:イ Ⓑ:ウ Ⓒ:日本銀行】

Ⓐ:物価が上昇し続けることをインフレーション(インフレ)、物価が下落し続けることをデフレーション(デフレ)という。

Ⓑ:公共事業を増加させることで、社会全体の仕事が増え、働く人が増加したり、仕事が少なかった人の増加が考えられる。すると、社会全体に出回るお金の量が増えるので、景気に効果があるとされている。

Ⓒ:日本円の発行権があるのは日本銀行だけであり、お金の供給量を調節することが出来る。

 

問2 ③ (A):所得再分配機能

問2 ③ (A):所得の高さに応じて税率が高くなるしくみの名前を記述する問題です。

【・答え 累進課税】

収入が多い人から高率の税金を取り、少ない人から低率の税金を取ることで、所得格差が小さくなるようにしている。

 

問2 ③ (b):所得再分配機能

問2 ③ (B):所得再分配に関する図Ⅰから読み取れる内容についてまとめたものとして正しい選択肢をすべて選ぶ問題です。

【・答え ウ、エ】

生産年齢の間では、年齢が高くなるにつれ収入が増加するので、累進課税などによるマイナス分が大きくなる。

 

問3:消費税と景気

問3:消費税の性質と図Ⅱから読み取れる内容についてまとめた文章の空欄ⒶⒷにあてはまる内容を記述する問題です。(Ⓑには「景気」の語を含めること)

【・答え Ⓐ:所得が低くなるほど所得に占める税の負担の割合が高くなる Ⓑ:景気の変動による影響を受けにくい】

高所得の人と低所得の人が同じ商品を購入しても同額の消費税を払う。すると、高所得の人の方が低所得の人よりも、所得に対する割合が低くなる。また、食料や衣服など生活必需品にも消費税がかかるので、いくら景気が悪くなっても安定して支払われる税金である。

 

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