【歴史】豪族の台頭とヤマト政権

弥生時代は農耕がさかんとなり、農耕を行うために人々が集まっていった結果、それまでの時代よりも大きな集団で生活するようになりました。そして、土地や水利の差による農耕格差が生まれたりしたことから、集団同士で争いが起こるようになり、やがてというものが日本各地に誕生していきました。

 

このような国々を従えた邪馬台国のような国も登場し、日本に初めて政権というものが誕生する古墳時代に入っていきます。

古墳時代とは

古墳時代は日本各地に豪族と呼ばれる各地の国の有力者の墓が日本各地に作られた3世紀ごろからの時代を指します(明確な年月日はありません)。この墓のことを古墳といい、周囲に大規模な盛土をしたお墓になります。古墳は日本各地にあるのですが、特に大きいものとしては、世界遺産となっている大仙陵古墳 があります。

その当時の土木技術から考えると、古墳を作るというのは相当大規模な出来事であったのではないかと思います。豪族がどれだけ力を持っていたのかということが分かりますね。

古墳

古墳にはいくつか種類があります。最も有名なものは前方後円墳です。名前からは分かりにくいですが、前が方(四角)で後ろが円形の古墳です。

その他には、四角形の方墳、円形の円墳、前も後ろも四角形の前方後方墳など様々あります。

 

古墳の中には様々なものが入れられました。農具や鉄の武具などが入れられたりしましたが、その中でも埴輪(はにわ)が特徴的です。

埴輪とは、土器と同じ要領で素焼きして、人や動物、などをかたどったものです。これを古墳の中に入れて並べたんですね。入れた理由は、亡くなった人の威厳を示すためだったと考えられます。

 

ここで記憶のいい人は「土偶」なんてものもあったなぁ…と気づくと思います。これも土を焼くことで作られたものという点は同じですが、「土偶」は縄文時代に祭祀目的で、「埴輪」は古墳時代に古墳に並べる目的で作られたという違いがある他、土偶は小さく、埴輪は大きいものが多い等、多くの違いがあるので、間違えないようにしてくださいね。

政権のおこり

このような古墳の作られた時代に、特に豪族が多かったとされる近畿地方で「ヤマト政権」が誕生しました。ヤマト政権は今の日本の政権などより全然小さいもので、一部地域のみの支配でしたが、これが5、6世紀頃になっていくと、次第に各地を支配圏に収めていきます。前方後円墳というのはそれこそヤマト政権があったとされる近畿地方に多く、これが全国に広がっていったと考えると、その支配の様子が分かりますね。

 

ヤマト政権の中でも一番権力のある人間を「大王」と呼び、これが後に天皇と呼ばれるものとなっていきます。

ヤマト政権の大王の中で、有名なのはワカタケル大王です。彼のワカタケル(実際は漢字)という名前が刻まれた鉄剣が埼玉や熊本の遺跡から発見されており、彼が生きていたとされる5世紀後半頃にはすでに九州から関東までその影響力を強めていたことが分かっています。

一政権から朝廷へ

古墳時代後期に入っていくと、日本の広い範囲がヤマト政権の影響下に置かれます。すると中央の権力は大きくなり、政治制度などが整えられていくようになりました。

その一つとして設けられたのが氏姓制度です。

この氏と姓というのは今の氏名とは違い、与えられるものになります。

例えば、氏(うじ)というのは、自分の血族集団についたものになります。集団というのは、農耕などで土地や人々を支配しているグループのことで、その名称が氏となります。

従って、氏は生まれたグループで自動的に決まるということです。これは現在の氏にも似ていますね。

 

一方で、大王から与えられるのが姓(かばね)です。

姓は力を持った豪族にのみ与えられ、その権力を保証するものになります。そして、姓は子どもにも受け継がれていきます。

 

このような制度のほか、今の日本の礎となるような制度が少しずつ整えられようとしていました。

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